JTCCではランティスからファミリアへ、BTCCでは323Fからクセドス6へ|1994年式 マツダ ランティス クーペ タイプX Vol.4|ハチマルレースモデルの超絶技巧

クラス2ツーリングカーレースには、日産と同じくJTCC戦より先にBTCC戦でデビューを果たしていた。

       
【1994年式 マツダ ランティス クーペ タイプX Vol.4】

MEMORY OF THE RACE 「JTCC」

 グループA時代にはラインナップ車両の関係から参戦歴のなかったマツダだが、2Lセダンによるクラス2ツーリングカーレースには、日産と同じくJTCC戦より先にBTCC戦でデビューを果たしていた。

 クラス2ツーリングカー規定によるBTCC戦は1991年に始まったが、この年は旧グループA規定との過渡期にあたり、クラス2に1本化されるのは翌1992年。マツダはこの環境下でメーカーチームとして323F(ファミリア)を投入。そして1993年には販売政策の関係から車両をクセドス6(ユーノス500)にチェンジ。

 このタイミングで始まったJTCC戦には、やはり販売政策上の関係からクセドス6と同じくV6エンジンを搭載するランティスを投入したが、加減速を繰り返すサーキットでは4気筒エンジンのほうがピックアップも重量バランスも優れることから目立つ戦績を残せぬままファミリアにその座を譲っている。しかし、そのファミリアも振るわず、マツダは1996年いっぱいでJTCC戦から退いた。

V6エンジン、クーペのようなハッチバックフォルムなどランティスの特徴【写真4枚】

1994年式 マツダ ランティス タイプX (CBAEP) 主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4254×1695×1355
ホイールベース(mm) 2605
トレッド(mm) 1465(前後とも)
車両重量(kg) 1210
エンジン型式 KF-ZE型
エンジン種類 水冷V型6気筒DOHC
総排気量(cc) 1995
ボア×ストローク(mm) 78.0×69.6
圧縮比 10.0:1
最高出力(ps/rpm) 170/7000
最大トルク(kg-m/rpm) 18.3/5500
変速比  1速 3.307 / 2速 1.833 / 3速 1.310 / 4速 1.030 / 5速 0.795 / 後退3.166
最終減速比 4.388
ステアリング ラック&ピニオン式
サスペンション ストラット(前後とも)
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 195/60R15(前後とも)
発売当時価格 184.7万円

初出:ハチマルヒーロー vol.19 2012年11月号(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1994年式 マツダ ランティス クーペ タイプX(全4記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo:DAIJIRO KORI/郡 大二郎

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