14戦参戦のうち勝利は……。グループAで圧倒的な強さを誇った第3世代|1991年式 ホンダ シビック SiR・Ⅱ Vol.4|ハチマルレースモデルの超絶技巧

EG6シビックは1992年の第4戦、鈴鹿戦に前モデルとなるEF9の後を引き継ぐ形で登場。

       
【1991年式 ホンダ シビック SiR・Ⅱ Vol.4】

MEMORY OF THE RACE「グループA」

 EG6シビックは1992年の第4戦、鈴鹿戦に前モデルとなるEF9の後を引き継ぐ形で登場。シビックによるグループA活動はデビュー戦の1985年鈴鹿で見せた中嶋悟/中子修組のポール・トゥ・ウインがあまりに強烈だが、その後も出光モーション(中子修/岡田秀樹)、JACCS(服部尚貴/金石勝智)の2台が抜け出た存在で、カローラ勢を相手にしながらシビックのライバルはシビックという戦いの図式を展開していた。

 興味深いのは、1990年にスカイラインGT-Rが登場したことで、総合優勝を狙うディビジョン1の参戦車種が激減。ホンダ、トヨタの両メーカーはディビジョン3に総力を傾注し、最小排気量クラスながら次元の高い戦いが繰り広げられ、レースファンの関心を集めていたことだ。

 EG6は1992年に5戦、1993年に9戦の計14戦を戦ったが、このうち10勝するという圧勝ぶりで(残る4勝はEF9が1勝、カローラが3勝)、なおかつ出光とJACCSが5勝ずつという2強状態が作り出されていた。

ホンダ、トヨタがディビジョン3に総力を傾注した結果、次元の高い戦いとなったレースシーンなど【写真5枚】

1991年式 ホンダ シビック SiR・Ⅱ (EG6) 主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4070×1695×1350
ホイールベース(mm)  2570
トレッド前/後(mm)  1475/1465
車両重量(kg)  1050
エンジン型式  B16A型
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1595
ボア×ストローク(mm) 81.0×77.4
圧縮比 10.4:1
最高出力(ps/rpm) 170/7800
最大トルク(kg-m/rpm) 16.0/7300
変速比 1速 3.230 / 2速 2.105 / 3速 1.458 / 4速 1.107 / 5速 0.848 / 後退 3.000
最終減速比 4.400
ステアリング ラック&ピニオン式
サスペンション ダブルウイッシュボーン(前後とも)
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 195/55R15(前後とも)
発売当時価格 162万円

初出:ハチマルヒーロー vol.19 2012年11月号(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1991年式 ホンダ シビック SiR・Ⅱ(全4記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo:MAKOTO INOUE/井上 誠

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