JTCC参戦! カストロール長谷見、カルソニック星野。エースドライバーを起用するも……|1995年式 日産 プリメーラ オーテックバージョン Vol.4|ハチマルレースモデルの超絶技巧

P10プリメーラをBTCCに投入(1991年)。この基本ノウハウをベースに94年からJTCCに参入する手順を踏んでいた。

       
【1995年式 日産 プリメーラ オーテックバージョン Vol.4】

MEMORY OF THE RACE【JTCC】

 グループA規定によるJTCが1993年いっぱいで終了。翌1994年から新規定となるクラス2ツーリングカーによる全日本・ツーリング・カー・チャンピオンシップ(JTCC)が始まった。

 JTCCは、グループAが特定車種のみしか勝てなくなっていた実情を踏まえ、当時世界的にもっとも一般的だった2Lクラスの小型セダンを対象に、適当な範囲の改造を許すことでレーシングカーらしい動力性能を持たせ「ファンの観戦にも耐える」レースとして企画された。

 この規定はヨーロッパ各国でも実施され、なかでもイギリスのBTCC、ドイツのSTWはレベルの高いレースとして知られ、各国のツーリングカーがこぞって参加する状況が見られていた。こうした中で日産は、P10プリメーラをBTCCに投入(1991年)。この基本ノウハウをベースに1994年からJTCCに参入する手順を踏んでいたが、参戦はカストロール(長谷見昌弘)とカルソニック(星野一義)の2台のみで、2シーズンで2勝を記録するにとどまっていた。

2Lクラスの小型セダンを対象に、適当な範囲の改造を許すことで「ファンの観戦にも耐える」レースとして企画されたJTCCのレース風景など【写真5枚】

1995年式 日産プリメーラ オーテックバージョン(HP10改)主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4400×1695×1385
ホイールベース(mm) 2550
トレッド前/後(mm) 1470/1460
車両重量(kg) 1190
エンジン型式 SR20DE型
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1998
ボア×ストローク(mm) 86.0×86.0
圧縮比 11.5:1
最高出力(ps/rpm) 180/6800
最大トルク(kg-m/rpm) 19.6/5600
変速比 1速3.063/2速1.826/3速1.286/4速0.975/5速0.756/後退3.153
最終減速比 4.375
ステアリング ラック&ピニオン式
サスペンション前/後 マルチリンク/ストラット
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 205/50R15(前後とも)
発売当時価格 269.8万円

初出:ハチマルヒーローvol.19 2012年11月号(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1995年式 日産 プリメーラ オーテックバージョン(全4記事)

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text:RinoCreative/リノクリエイティブ photo:MOTOSUKEFUJII/藤井元輔

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