GT‐Rやポルシェ911ターボを超えた! パワーウエイトレシオは3.07kg/ps|1995年式 トヨタ スターレット GT Vol.3

アルミのインテークパイプやエアクリーナーが目を引くエンジンルーム。

       
【1995年式 トヨタ スターレット GT Vol.3】

 この小さいボディに280psのエンジンを搭載するのだから、その他の部分の造り込みも重要だ。足回りはオリジナルの車高調を装着し、OS技研のツインプレートクラッチやクスコのLSDで、エンジンパワーを路面にロスなく伝達。さらにボディ補強も抜かりなく、各開口部のスポット溶接に加え、クスコ製クロモリロールケージを装着し、強固なボディを造り上げている。

 860kg(ベース車)の軽量ボディにハイパワーエンジンを組み合わせているから、そのパフォーマンスは驚異的。パワーウエイトレシオは3.07kg/psと、GT‐Rやポルシェ911ターボ以上。しかしその半面、強烈なトルクステアと格闘しなければならず「暴力的な加速性能だ」とTBSの代表・桜井勤さんは言う。

 なお、桜井さんが今後視野に入れているのは、年末に筑波サーキットで開催予定のタイムアタック。筑波未経験の前オーナーがシェイクダウンを行ったときに1分6秒台をマークしていることから、セッティングを煮詰めて3秒台が目標とのこと。最新のハイパワーマシンを蹴散らす往年のホットハッチ、そんな姿をぜひ見せてもらいたいものだ。

吸入効率を最大限に狙ったワンオフエアクリーナーなど【写真10枚】


1995年式 スターレットGT 主要諸元
●エクステリア
トムス・フロントバンパースポイラー&サイドステップ&リアアンダー、社外FRP製ボンネット、
ワンオフカーボンカナード、ライブスポーツワイドフェンダー
●インテリア
ブリッド・フルバケットシート、タカタ4点式ベルト、MOMOヴェローチェφ330mm、クスコ・7点式
ロールケージ、ブリッツ・SBCi‐ColorSpec‐R、デフィ・ブーストメーター&VSD‐X
●エンジン
4E型改1.5L仕様、5E型ブロック&クランク&サージタンク流用、ライジング・ノーマルサイズ鍛造
ピストン&H断面コンロッド、R34GT‐R・N1タービン、3S型スロットルボディ、ブリッツ・インター
クーラー、ワンオフエキマニ&エアクリーナー、440ccメインインジェクター、1.8mmメタルガスケット、
HKS・FコンVプロ、フジツボレガリスRマフラー
●駆動系
AE111純正6速ミッション、クスコ・タイプRS(1.5ウェイ)LSD、OS技研・ツインプレートクラッチ
●足回り
RGベースオリジナル車高調、F16.0kgf/mmR12kgf/mmスプリング、SSワークス・ブレーキ
キャリパーキット(他車種流用)、ZONE・ブレーキパッド(F:03C、R:89R)、レイズ・RE30
(F7J×16、R5.5J×16)、トーヨー・プロクセスR1R(F:225/45R16)、グッドイヤー・LS2000
(R:195/55R16)

初出:ハチマルヒーロー vol.18 2012年7月号(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1995年式 トヨタ スターレット GT(全3記事)


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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo:MOTOSUKE FUJII/藤井元輔 

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