4m弱のコンパクトなボディ、1トンを下回る車両重量! 花の89年組|ユーノス ロードスター NA6CE/NA8 Vol.2

ブラックアウトされたAピラーがJリミテッドIIの証し。オーナーの唐澤さんは、この愛車を約17年前に入手。

       
【ユーノス ロードスター NA6CE/NA8 Vol.2】

 昭和から平成に年号が変わった89年は、エポックメイキングなクルマが多くデビューした。セルシオにR32スカイラインGT‐R、Z32やレガシィなどなど。まさにクルマの当たり年だったのだ。バブル期という時代背景もあり、それらのクルマは豪華な装備や先進の技術が満載。しかし、その中で多くの人々の心をひき付けたのは、“豪華”や“先進”といった言葉とは無縁のロードスターだったはず。

 日本国内に先駆け、シカゴ・モーターショーで衝撃的なデビューを果たしたロードスター。「人馬一体」をキーワードに開発され、それを具現化するために全長4m弱というコンパクトなボディを採用し、1tを下回る車両重量を実現。そして、FRレイアウトとオープンボディという、ライトウエイトスポーツの神髄にこだわったパッケージとしたのだ。

 また、軽量、オープン、FRという3つのワードは、ホンダS500やトヨタ・スポーツ800、そしてロータス・エランなどの60年代に生まれたそれに通ずるもの。これら3つのワードを手に入れたロードスターは、手軽に走りを満喫できるスポーツカーとして、世界各国で爆発的なヒットを記録したのである。

 そして、ロードスターの大ヒットを機に、BMW・Z3やポルシェ・ボクスターなど、欧州の自動車メーカーもライトウエイトスポーツをリリース。このジャンルの世界的流行の引き金となったことは、有名なエピソードだ。

Vol.3、Vol.4に続く


JリミテッドIIの証しであるブラックアウトされたピラーや、マツダスピードのAスペック仕様のエンジンなど【写真10枚】

ユーノス ロードスター NA6CE/NA8(全3記事)

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ユーノスロードスター JリミテッドⅡ(NA8C)
全長×全幅×全高(mm) 3955×1675×1235
ホイールベース(mm) 2265
トレッド前/後(mm) 1405/1420
車両重量(kg) 1020
エンジン型式 BP-ZE型
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1839
ボア×ストローク(mm) 83.0×85.0
圧縮比 9.0:1
最高出力(ps/rpm) 130/6500
最大トルク(kg-m/rpm) 16.0/4500
変速比 1速3.136/2速1.888/3速1.330/4速1.000/4速0.814/後退3.758
最終減速比 4.100
ステアリング ラック&ピニオン式
サスペンション ダブルウイッシュボーン式(前後とも)
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 185/60R14(前後とも)
発売当時価格 208万円

初出:ハチマルヒーロー vol.18 2012年7月号(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo:TAKASHI AKAMATSU/赤松 孝 

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