異色のレガート。しかもレシプロ最上級車は保護指定すべき存在|1979年式 マツダ・ルーチェレガートSEスーパーカスタム Vol.1

特徴的な縦目の角形4灯式ヘッドライトに独立したメッキグリルを組み合わせた。78年夏からはフェンダーの前までモールを延ばし、高級感を表現している。

       
【1979年式 マツダ・ルーチェレガートSEスーパーカスタム Vol.1】

 マツダの前身である東洋工業は、手塩にかけて育てたロータリーエンジンを武器に、飛躍的な成長を遂げた。だが、ロータリーエンジンの陰に隠れて目立たないレシプロエンジンにも傑作が多い。ロングストローク設計として扱いやすさを狙い、排ガスなど、環境対応においても世界トップレベルにある。その代表がマツダを代表するプレミアムセダン、ルーチェレガートに搭載されてデビューしたMA型水冷直列4気筒SOHCエンジンだ。

 ルーチェレガートは、2代目ルーチェ(LA2型)の上級のポジションを与えられ、1977年10月に登場した。ただし、発表直後に運輸省(現・国土交通省)への型式認定申請をルーチェで行ったとクレームがついたため、東京モーターショーにはルーチェの名でカットモデルを出品している。

 キャッチフレーズは「静かなる、くつろぎのサルーン」だ。ボディタイプは4ドアセダンと4ドアピラードハードトップを設定した。エクステリアで目を引くのは個性的で重厚なフロントマスクである。2代目グロリア以来の縦型4灯ヘッドライトを採用したが、インパクトの強い角形4灯ヘッドライトだった。オーバーライダー付きのメッキバンパーも迫力満点だ。

Vol.2、Vol.3に続く

フロントグリルの内側に組み込んであるマツダ純正のフォグランプなど【写真6枚】

1979年式 マツダ ルーチェ レガート SE スーパーカスタム記事一覧(全3記事)


1979年式 マツダ ルーチェ レガート SE スーパーカスタム(LA4MS)主要諸元
全長4575mm
全幅1690mm
全高1390mm
ホイールベース2610mm
トレッド前/後1430/1400mm
最低地上高175mm
室内長1850mm
室内幅1385mm
室内高1120mm
車両重量1120kg
乗車定員5名
登坂能力tanθ0.52
最小回転半径5.0m
エンジン型式MA型
エンジン種類水冷直列4気筒SOHC
総排気量1970cc
ボア×ストローク80.0×98.0mm
圧縮比8.6:1
最高出力110ps/5300rpm
最大トルク17.0kg-m/3000rpm
変速比1速3.403/2速1.925/3速1.373/4速1.000/5速0.854/後退3.665
最終減速比3.909
燃料タンク容量65L
ステアリング形式コラプシブルボールナット式
サスペンション前/後ストラット式コイルスプリング/5リンク式コイルスプリング
ブレーキ前/後ベンチレーティッドディスク式/リーディングトレーリング式
タイヤ前後とも175SR14
発売当時価格132万円


初出:ノスタルジックヒーロー Vol.159 2013年10月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

関連記事:ルーチェ記事一覧

text : HIDEAKI KATAOKA/片岡 英明 photo:MASAMI SATOU/佐藤 正巳

RECOMMENDED

RELATED

RANKING