ランタボ vs ランエボ Vol.4|進化を遂げたランサーの武器は強大なパワーとフルタイム4WD|1995年式 三菱 ランサーGSRエボリューションⅢ(CE9A)

エボⅡよりも10ps高い、270psの最高出力を手に入れたエボⅢ。

【ランタボ vs ランエボ Vol.4】

 92年にセンセーショナルなデビューを飾ったランエボⅠ。WRC参戦に照準を合わせて開発され、軽量コンパクトなランサーのボディに熟成を重ねたギャランVR‐4の4G63型エンジンとフルタイム4WDのパワートレーンを移植し、当時最強の機能とスペックを備えて登場した。

 その走りは豪快で、1240kgの軽量なボディに250psを発揮するターボエンジン、そしてトラクションを余すことなく路面に伝えるビスカスカップリング付きフルタイム4WDが組み合わされるのだからとにかく強烈。そのポテンシャルの高さを武器に、国内外のラリーはもとより、さまざまなモータースポーツで活躍したのだ。

 そしてエボはⅠからⅡへと進化し、95年にはエボⅢが登場。エクステリアはエボⅡよりも大型のリアスポイラーや、新デザインのフロントバンパーなどを採用。ダウンフォースをさらに高めるとともに、国産車で1、2を争うアグレッシブなフォルムとなったのだ。

 そしてエンジンは圧縮比を8.5から9.0にアップし、タービンのコンプレッサー効率を向上。ターボラグの解消を目的とした2次エア供給システムなどを新たに搭載し、最高出力はエボⅡよりも10ps高い、270psを手に入れたのである。一方ドライブトレーンやサスペンションはエボⅡから大幅な改良はなし。しかしセッティングはさらに煮詰められ、より旋回性能が高められたのだ。

 このように進化を果たしたエボⅢは、第1世代の集大成にふさわしいポテンシャルを獲得。そしてエボⅣではベースモデルがフルモデルチェンジし、さらに進化し続けたのである。


1988年式 三菱 ランサー 2000ターボ(A176)主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4225×1610×1390
ホイールベース(mm)  2440
トレッド前/後(mm)  1375/1355
車両重量(kg)  1075
エンジン型式  4G63型
エンジン種類 水冷直列4気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 1997
ボア×ストローク(mm) 85.0×88.0
圧縮比 7.6:1
最高出力(ps/rpm) 170/5500
最大トルク(kg-m/rpm) 25.0/3500
変速比 1速3.740/2速2.136/3速1.360
4速1.000/5速0.856/後退3.535
最終減速比 3.545
ステアリング ボール&ナット式
サスペンション前/後 前ストラット式/後4リンク式
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 175/70R14(前後とも)
発売当時価格 およそ400万円



1995年式 三菱 ランサーGSRエボリューションⅢ(CE9A)主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4310×1695×1420
ホイールベース(mm)  2510
トレッド前/後(mm)  1465/1470
車両重量(kg)  1260
エンジン型式  4G63型
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1997
ボア×ストローク(mm) 85.0×88.0
圧縮比 9.0:1
最高出力(ps/rpm) 270/6250
最大トルク(kg-m/rpm) 31.5/3000
変速比 1速2.750/2速1.684/3速1.160
4速0.862/5速0.617/後退3.166
最終減速比 5.358
ステアリング ラック&ピニオン式
サスペンション前/後 ストラット式/マルチリンク式
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 205/60R15(前後とも)
発売当時価格 296.8万円



初出:ハチマルヒーロー vol.18 2012年7月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

前方排気のため、エンジンフロント側に配置されるタービンなど【写真7枚】

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ  photo : ISAO YATSUI/谷井 功(A176)・ MAKOTO INOUE/井上 誠(CE9A)

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