Z31 vs Z32 Vol.4|先進的なスタイリングとツインターボでよりスポーツの領域へ|1990年式 日産 フェアレディZ 300ZXツインターボ

ヘッドライト、フォグランプともにHID化。北米仕様のサイドマーカーは、手軽にフロント回りのイメージチェンジができる人気アイテムのひとつだ。

       
【Z31 vs Z32 Vol.4】

 89年に誕生した4代目となるZ32が与えた衝撃は相当なものだった。「これがZなのか」と。初代以来継承されてきたロングノーズ&ショートデッキから脱却し、超ロー&ワイドという新しいスタイルを採用。さらに、ホイールベースが延長され、前後オーバーハングが短くなった。このスタイリングだけで、これまでのZとは全く違う、新時代の幕開けを予感させるインパクトと意思が感じられた。

 搭載エンジンもスタイルに劣らず強力なものだ。Z32の心臓は、VG30DE型とVG30DETT型で、ともに3LV6DOHC。前者はZ31からのキャリーオーバーだが230psにパワーアップしており、後者に至ってはターボチャージャーを2基搭載した。

 もちろん、VG30DETT型がZ32のイメージリーダーだ。このエンジンは、ツインインタークーラー付きツインターボという高性能を売りに、国産初の280psを達成。言うに及ばず、そのパワーと加速感は圧倒的で、それまでの常識を一瞬のうちに過去のものとしてしまった。

 このパワーを最大限に生かすために、前後サスペンションには専用セッティングが施されたマルチリンクを採用。さらに、スーパーHICASの恩恵が絶大だ。これは後輪を操舵初期に逆位相した後、すぐに同位相に反転させるというシステムで、異次元のスピードでコーナーを駆け抜けていく。しかも、安定した姿勢で不安なく。

 V型エンジン専用として一新したスタイリングもさることながら、圧倒的なパワーを安心して操れる、まさに快適で速い異次元のクルマがZ32。新時代のスポーツカーがここに誕生した。

Vol.5に続く

1988年式 日産 フェアレディZ 300ZR 主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4605×1725×1310
ホイールベース(mm) 2520
トレッド前/後(mm) 1455/1475 
車両重量(kg) 1490
エンジン型式 VG30DE型
エンジン種類 水冷V型6気筒DOHC
総排気量(cc) 2960
ボア×ストローク(mm) 87.0×83.0
圧縮比 10.0:1
最高出力(ps/rpm) 190/6000
最大トルク(kg-m/rpm) 25.0/4400
変速比 1速2.458/2速1.458/3速1.000
4速0.686/後退2.182
最終減速比 4.111
ステアリング ラック&ピニオン式
サスペンション前/後 ストラット式/セミトレーリングアーム式
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 215/60R15(前後とも)
発売当時価格 382.1万円


1990年式 日産 フェアレディZ 300ZXツインターボ 主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4310×1790×1245
ホイールベース(mm) 2450
トレッド前/後(mm) 1495/1535
車両重量(kg) 1520
エンジン型式 VG30DETT型
エンジン種類 水冷V型6気筒DOHCツインターボ
総排気量(cc) 2960
ボア×ストローク(mm) 87.0×83.0
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 280/6400
最大トルク(kg-m/rpm) 39.6/3600
変速比 1速2.784/2速1.544/3速1.000
4速0.694/後退2.275
最終減速比 3.692
ステアリング ラック&ピニオン式
サスペンション マルチリンク式(前後とも)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 225/50R16(前後とも)
発売当時価格 410万円

初出:ハチマルヒーロー vol.18 2012年7月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

イエローに塗装されたタイミングベルトカバーやメッキのインマニカバー等が目立つエンジンルームなど【写真9枚】

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MAKOTO INOUE/井上 誠 

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