ビートル、海を渡りミュージアムへ! 1966年型 フォルクスワーゲン 1300コンバーチブル、父子の思い出、そして夢とともにドイツに帰る

故・廣野元吉氏、その遺志を引き継ぎ、息子である廣野幸誠氏の働きかけによりウォルフスブルグのミュージアムへ寄贈される1966年型フォルクスワーゲン 1300コンバーチブル。

       
【1966年型 フォルクスワーゲン 1300コンバーチブル】

フォルクスワーゲングループジャパン(VGJ)は11月25日、VGJ豊橋本社に隣接している専用ふ頭から、通称ビートル タイプ1と呼ばれている、1966年型フォルクスワーゲン、その1300コンバーチブルを、ドイツ・ブレーマーハーフェン港行きの輸送船 GravityHighway に載せた。

 このタイプ1コンバーチブルは、オーナーであった故・廣野元吉氏が1966年に大阪の株式会社梁瀬(現・ヤナセ)歌島店で購入した車体で、以後54年間に渡り、廣野家で乗り続けられたクルマであるとのこと。
 
 生前の廣野氏は44年間、可能な限りメインテナンスはすべて自宅で自ら行っていたという。

 フォルクスワーゲンの設計思想やドイツ流のモノ造りを信奉していた廣野氏は、完全なコンディションを保ちながら乗り続けていたタイプ1コンバーチブルを、「なんとかドイツ本国のミュージアムに寄贈できないか」と望んでいた。

 その遺志を引き継ぎ、息子である廣野幸誠氏がドイツ領事館、ヤナセなどと協議の末、VGJを通じウォルフスブルグの「StiftungAutoMuseumVolkswagen(アウトムゼウムフォルクスワーゲン基金)」と交渉、同ミュージアムに寄贈されることになった。
 
 この度、幸誠氏は、大阪から愛知県豊橋市のVGJ本社まで家族を伴い、自らステアリングホイールを握って250kmのラストドライブを行い、ティルシェアVGJ社長にタイプ1コンバーチブルを引き渡したという。

 VGJでは、大阪からのラストドライブに同行しながら、廣野氏はどんなキッカケからタイプ1コンバーチブルを購入し、どんな思いを持って乗り続けたのか。なぜ、ミュージアムに寄贈したいと考えるようになったのか。また、それを引き継いだ幸誠氏がどんな行動を取ったのかなどを幸誠氏へインタビューしており、ウォルフスブルグのミュージアムに寄贈される経緯とともに、フォルクスワーゲン公式サイト( https://www.volkswagen.co.jp/ja/magazine/type1.html )で紹介している。

1966年型 フォルクスワーゲン 1300コンバーチブル、ラストドライブのようすなど【写真7枚】

text:古川教夫 photo:フォルクスワーゲングループジャパン

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