コロナやブルーバードU、スカイラインと販売台数を競っていたギャランΣ|1978年式 三菱 ギャラン シグマ 2000 スーパーエステート Vol.1

グリル左側に付く「SUPER ESTATE ASTRON80」のエンブレムは、グレードと搭載エンジンを意味する。

       
【1978年式 三菱 ギャラン シグマ 2000 スーパーエステート Vol.1】

 マイカーブームの到来で、1960年代は自動車メーカーからさまざまな名車が登場した。三菱重工業は60年4月に三菱500を発売。その2年後に前後ボディを変更したコルト600をデビューさせている。大小変更を繰り返しながら、7年間生産されたコルトは、69年12月にフルモデルチェンジして、コルト・ギャランと名称を変更。高性能でスタイリッシュなパーソナルカーという触れ込みで当時大ヒットした。

 そして73年6月にさらに進化を遂げた水冷4サイクル直列4気筒SOHCエンジンを搭載した2代目のニューギャランを発売。その3年後の76年5月に、3代目となるハイグレードセダン、ギャランΣが登場する。ボディ形状は、高速走行時に前輪が浮かないようにするために、バンパー下に設定したエアダムスカートやフロントウインドーの大きな傾斜、三菱独自のセミストバック、カットオフテールなどによって空気抵抗の低減を重視したデザインとなっている。また、低公害性や安全性も向上しており、当時のライバル車であるコロナやブルーバードU、スカイラインと販売台数を競っていた。

ここで紹介するギャランΣのバンタイプは、2000スーパーエステート、1600GL、1600カスタムの3種類をラインナップしており、豪華な室内空間と荷室の広さが人気で、ビジネスシーンやレジャーライフで大いに活躍したクルマだ。

Vol.2、Vol.3へ続く

奥行き1645mm、幅1315mm、高さ765mmとなり、積みやすさを重視しつつ、タイヤハウスをはるべく小さくしてデッドスペースを抑え、荷室の広さを確保したラゲッジスペースなど【写真7枚】

1978年式 三菱 ギャラン シグマ 2000 スーパーエステート記事一覧(全3記事)

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1978年式 三菱 ギャラン シグマ 2000 スーパーエステート主要諸元
●全長4370mm
●全幅1670mm
●全高1385mm
●ホイールベース2515mm
●トレッド前/後1350/1340mm
●最低地上高165mm
●室内幅1355mm
●室内高1100mm
●車両重量1135kg
●乗車定員2(5)名
●登坂能力tanθ0.42
●最小回転半径5.0m
●エンジン型式4G52型(80エンジン)
●エンジン種類・OHC・4気筒
●総排気量1995cc
●ボア×ストローク84.0×90.0mm
●圧縮比8.5 :1
●最高出力115ps/6000rpm
●最大トルク17.0kg-m/4000rpm
●変速比1速3.369/2速2.035/3速1.360/4速1.000/5速0.856/後退3.635
●最終減速比3.909
●燃料タンク容量53L
●ステアリング形式ボールナット(バリアブルレシオ)
●サスペンション前/ストラット式/後/4リンクコイル(アシストリンク付)
●ブレーキ前/ディスク/後/リーディングトレーリング
●タイヤ前後とも165R13-6PR
●発売当時価格115万円

掲載:ノスタルジックヒーロー 2013年8月号 Vol.158(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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