リトラの恩恵? Cd値0.29という空力性能と先進技術を詰め込んだ4WDターボのフラッグシップ|スバル アルシオーネ4WD VRターボ  Vol.2

スバル唯一のリトラクタブルヘッドライトを装備した。ヘッドライトウオッシャーも付いている。

       
【スバル アルシオーネ4WD VRターボ  Vol.2】

六連星エンブレムのなかで一番大きな星の名前に由来するアルシオーネ。 このクルマは、スバルのコア技術である水平対向エンジンと4WDを投入していることはもちろんだが、特筆すべきは何よりも空力性能の高さだ。

 ボディは徹底したフラッシュサーフェス化され、特徴的なくさび形(ウエッジシェイプ)のスタイルを採用。さらに、リトラクタブル式のヘッドライトや水平対向エンジンの利を生かした低いボンネットなどが功を奏し、Cd値は日本車で初めて0.30の壁を破る0.29(FF車)を達成したのだった。

 それまでの実直なクルマから180度方向転換した、この個性的な2ドアスペシャリティークーペは、それ故に賛否も両論。しかし、インパクトという面では効果は十分だった。

スバル アルシオーネ4WD VRターボ Vol.3に続く


初期型ではパートタイム4WD、D型からはフルタイム4WDを採用。VSターボはFF。VRターボは4WD。スバルらしい独創性の高い最先端装備も魅力のひとつだ。


タイヤハウスへの風の巻き込みを防止するサイドエアフラップ。


A&B型のシートはボディカラーに合わせてブラウンとブルーを用意。B型から後席が塩ビからモケットに変更された。D型からはシート形状が変わっている。


ステアリングコラム左右に配置されるコントロール・ウイング。右はライト関係。


左は空調関係が中心にまとめられる。スバルおなじみの年次改良により、D型でビーム切り替えボタンとウオッシャーボタンがレバー式に変更されている。


1986年式スバル アルシオーネ4WD VRターボ(AX7) 主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4450×1690×1335
ホイールベース(mm) 2465
トレッド前/後(mm) 1425/1425
車両重量(kg) 1130
エンジン型式 EA82型
エンジン種類 水冷水平対向4気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 1781
ボア×ストローク(mm) 92.0×67.0
圧縮比 7.7:1
最高出力(ps/rpm) 135/5600
最大トルク(kg-m/rpm) 20.0/2800
変速比 1速2.821/2速1.559/3速1.000/
後退2.257
最終減速比 3.454
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション 前ストラット式
後セミトレーリングアーム式
ブレーキ 前ベンチレーテッドディスク/後ディスク
タイヤ 185/70HR13(前後とも)
発売当時価格 225.0万円

掲載:ハチマルヒーロー vol.17 2012年5月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Ikkai Muranishi/村西一海

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