セリカ・ツインズ セリカリフトバック 2000 GT パート4

エンジンに目をやると、LBの方が若干ハードだ

 18R-G型はHKSのキットを使って2.4L化。TRDカムも組み合わせ、燃料はウエーバー48DCOEで供給。エキマニとマフラーはワンオフ物を装着。実は服部さん、昔は走り屋として名を馳せていた方で、首都高や大垂水峠を攻めていた過去もあるほど。

 その後はドリフトも始め、ドリフトブーム黎明期にはあの「イカ天(いかす走り屋チーム天国)」にも出演していたというから、その走り屋体質は本物だ。というわけで町田さんのストリート仕様ダルマよりは若干ハードな仕上がりとなっており、室内には5点式ロールバーもセットされている。今でもやろうと思えばこのLBでドリフトすることも可能だというが、今のエンジンですでに4基目ということもあり、そろそろ「壊れたら直すのが大変」なのであまりむちゃはしていないそうだ。

 町田さん同様、最近このLBを動かす機会はめっきり減っているとのことだが、こちらも17年前に製作されたわりには非常にクリーンな状態をキープしている。そしてそんなところまで似なくてもいいと思うが、このLBもボディカバーだけの屋外保管だという。

 このボディカバーはクルマを仕上げた17年前に特注したもので相当良い物らしく、この特注カバーの上にさらに汎用品の手軽なカバーを掛けて、2重にクルマを保護しているとのこと。ボディカバーにカバーを掛けるという発想も驚きだが、そうしたひと手間があってこその、この美しいコンディションなのだ。

SPECIFICATIONS
75年式 トヨタ セリカリフトバック 2000 GT(RA25)
●エクステリア:TRANS-AMキット、復刻品レーシングジャケット、ナポレオン・バッカミラー
●エンジン:HKS製2.4Lキット、TRD製カム、TRD製オイルポンプ、オイルパンバッフル加工
●吸気系:ウエーバー48DCOE
●排気系:ワンオフφ42.7mmタコ足、ワンオフφ60mmマフラー(出口φ75mm)
●冷却系:オイルクーラー
●点火系:B&Mニューボルト、ノロジープラグワイヤー
●駆動系:TRD製LSD
●足回り:(F)AE86ストラット流用車高調 (R)AE86用ショック、KP71用強化スプリング
●ブレーキ:(F)AE86用ディスク
●ホイール:ハヤシ・ストリート(F)13×8.5J -12 (R)13×9J -18
●タイヤ:ADVAN 032R  185/60R13
●インテリア:レカロSPG(運転席)、オートルック製バケットシート(助手席)、ナルディステアリング、5点式ロールバー


チューニングカーらしい雰囲気を醸し出すエンジンルーム。18R-G型はピストンとクランクを交換する2.4Lキットを使って排気量アップ。カムはTRDの304度/288度のハイカムをセットしている。点火系はB&M製ニューボルトを使って昇圧。冷却系はオイルクーラーを追加している。


キャブレターはウエーバーの48DCOE。ブルーアルマイトのファンネルがエンジンルームのアクセントになっている。


エキマニは手曲げのワンオフ品。ステンレス製のφ42.7mm口径で、4-1で集合しφ60mmのマフラーへとつながっている。


ステアリングとシフトノブに、トヨタの旧ロゴをセット。旧車ならではのデコレーションだ。


ダッシュにはDefi製の水温、油温、油圧メーターをセット。元々ここに付いていた燃料計は吹き出し口に移設。


後席部分には5点式ロールバーをセット。これだけで走りのムードがグッと増している。


助手席はクラシックなオートルック製バケットだが、運転席はレカロSPGをセット。このあたりが走り屋の血を感じさせる。


掲載:ノスタルジックスピード 2014年7月 Vol.004 (記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

TEXT:TAKAYOSHI SUZUKI/鈴木貴義  PHOTO:AKIO HIRANO/平野 陽

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