セリカと同じエンジン、同じグレード名を持つセダン|1985年式 トヨタ カリーナ セダン 1800 GT-TR Vol.2

セリカ、コロナとともに最高峰のグレードとして君臨したのがGT-TR。

       
【1985年式 トヨタ カリーナ セダン 1800 GT-TR Vol.2】

このエンジンを搭載するのが、TA63カリーナのGT‐TとGT‐TRで、そのパフォーマンスは当時の自動車専門誌の実測テストで、最高速190.6km/hをマーク。さらに、0‐400m加速ではトップタイムを保持していたソアラ2800GTに肉薄する16.2秒を記録し、3T‐GTEU型のポテンシャルの高さを証明した。この実力に冒頭の論争は終止符を打ち、フロントグリルやボディサイドに掲げられた「TWIN CAM turbo」の文字が羨望の的となった。

 生産終了から30年弱が経ったが、3代目カリーナはもともとクルマ好きにウケる1台だった。というのも、兄弟車であり、人気・実力ともに認められていたセリカと共通のシャシーを与えられていたからだ。

 この世代で初めてGT系モデルを中心に4輪独立懸架となり、初代から続く「足のいいやつ」という個性的なキャッチコピーをまさに具現化。さらに、GT系には前輪ベンチレーテッド・ディスクブレーキもおごられた。これらによりスポーティーなキャラクターを一段と強め、運動性能の高さをアピール。このシャシーにツインカムターボを搭載することで、硬派なスポーツセダンとしての地位を確立したのだ。


1985年式 トヨタ カリーナ セダン 1800 GT-TR Vol.3に続く


トヨタ カリーナ セダン 1800 GT-TR主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4390×1665×1400
ホイールベース(mm) 2500
トレッド前/後(mm) 1410/1400
車両重量(kg) 1180
エンジン型式 3T-GTEU型
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1770
ボア×ストローク(mm) 85×78
圧縮比 7.8:1
最高出力(ps/rpm) 160/6000
最大トルク(kg-m/rpm) 21.0/4800
変速比 1速3.566/2速2.056/3速1.384/
4速1.000/5速0.850/後退4.091
最終減速比 4.100
ステアリング形式 ラック&ピニオン
サスペンション 前ストラット式コイルスプリング/後セミト
レーリングアーム式コイルスプリング
ブレーキ 前ベンチレーテッドディスク/後ディスク
タイヤ 195/60R15(前後とも)
発売当時価格 201.2万円

T150系FFカリーナ用フロントスポイラーを装着した外観や、当時もののクラリオン・シティーコネクション・コンポなどの詳細【写真8枚】

掲載:ハチマルヒーロー vol.17 2012年5月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text: TEXT : Rino Creative/リノクリエイティブ photo:KAZUHISA MASUDA/益田和久

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