【元祖TC24組付け編04】元祖TC24に合わせてL型ブロックを加工!|最新技術で最強スペックへ|ノブちゃんS30Z製作記 Vol.14

最新スペックで組み上げられたトミタクスペシャルの元祖TC24。Zに搭載してしまうと、2度と見ることができないので、各アングルで撮影。その合間にも、ボルトの締め忘れがないか各部のチェックに余念がない片岡さん。富松さんは、この元祖TC24のスゴさをノブちゃんに解説。マニアの集いは深夜まで続く……

       
【ノブちゃんS30Z製作記 Vol.14 <TC24組付け編04>】

エンジンのスペックに関しても、トミタクオリジナルのスペシャルだ。ボアφ89mm×ストローク79mmの3L仕様だが、圧縮比は13.6に設定。というのも、これまではフラットな形状のピストンを使っていたが、今回は三角形のピストントップを採用し、圧縮比を高めている。さらに、コンロッドにはカーニングハム製のチタンコンロッドを採用しているのもポイント。VG30DETT型用のコンロッドメタルを使用し、日産レース用オプションのLYクランクと組み合わせている。

 使用するブロックはL28型の後期になるF54ブロックで、これは富松さんが最初に元祖TC24を入手した時のブロックだ。当時はLZ用のφ87.8mmピストン仕様だったため、今回φ89mmまでボアを広げることができた。ブロック本体はコンディションもよく、必要なオイルラインや水穴の加工も施されている。もちろん、塗装もやり直しており、ピカピカの新品同様に復活。


ヘッドカバーにある「OS」マークに細かい穴が見える。これは当時の素材の関係で、巣穴があるのが元祖TC24用の証し。


クランクのねじり振動や曲げ振動を低減させるダンパープーリーをワンオフ。もちろんトミタク仕様で、回転部分をできるだけエンジン側に近づける設定になっていてL型専用設計だ。


ダンパープーリーに合わせてウオーターポンプ、ブラックオルタネーターなどのプーリーも製作。


燃料パイプを下に通すことでキャブの上側がスッキリする。ファンネルはトミタクファンネルで、80mmのロングタイプ。


多孔式カムスプロケットは、元祖TC24のオリジナル。タイミングチェーンは、L型用では短いので、2セットをつないで延長して使っている。バルブタイミングは、キッチリと計測し、IN/EXとも100度でとっている。


これまではフラットな形状のピストンを使っていたが、今回は三角形のピストントップを採用し、圧縮比を高めている。さらに、コンロッドにはカーニングハム製のチタンコンロッドを採用しているのもポイント。VG30DETT型用のコンロッドメタルを使用し、日産レース用オプションのLYクランクと組み合わせている。


水穴、オイル穴の加工は、ガスケットにも同様に行う。

掲載:Nostalgic SPEED vol.009 2016年 03月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Ryotarow Shimizu/清水良太郎

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