S20型以来途絶えていたDOHC4バルブエンジンが復活!|1983年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 ターボ RS-X Vol.1

スカイラインの長い歴史の中で、唯一トップグレードが4気筒だったR30。

       
【1983年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 ターボ RS-X Vol.1】

1957年からスタートしたスカイラインの歴史。ハコスカやケンメリ、R32やV35など、半世紀以上の歴史のなかで、さまざまなモデルが登場してきたことは、ご存じの通り。そして、その長い歴史の中で、1981年に登場したR30は他のモデルとは少々異なる特別な存在だ。

 R30のデビューは1981年。30年以上が経つが、当時の人気の高さはもちろん、現在でもそれは衰えていない。いや、むしろ絶版となった現在のほうが、多くのファンに愛されているのかもしれない。

 その人気の要因が、S20型以来途絶えていたDOHC4バルブエンジンのFJ20型を搭載したRSの存在だ。レースでの使用を想定して開発されたFJ20型は、スカイラインをスポーツカーと呼ぶに相応しいパフォーマンスを披露。4気筒のためGT‐Rを名乗ることはなかったが、1983年にはターボをドッキングしたターボRSを、「史上最強のスカイライン」としてリリース。さらに1984年にはターボエンジンにインタークーラーを追加したターボCが登場。グリルレスの鉄仮面マスクの人気も手伝って、多くの人々を魅了した。

1983年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 ターボ RS-X Vol.2へ続く


スカイライン伝統の丸テールはDR30でも健在。後期型ではスモークカバーがかけられ、より精悍さを増したデザインとなった。


バルクヘッド助手席側に取り付けられたプレートには、車台番号やカラートリムのほか、生産された工場も数字で記載。この車両は「5」なので、村山工場製ということがわかる。


フューエルラインなどは再メッキ加工が施され、新車のようなクオリティー。


硬派なルックスとたけだけしい走りで、今もなお多くのファンから絶大な支持を得ている。


ストラット上部のカバーやブレーキのマスターバックにつながるラインも再メッキ加工済み。このほか、ボンネットステーも同様に加工するなど、徹底した造り込みがなされている。


ステアリングは純正だが、ポール・ニューマン・バージョンと同様のデザインで本革に巻き直し。


プッシュボタン式のラジオやカセットデッキが時代を感じさせる。なお、エアコンの各スイッチとシフトノブは新品に交換済み。

1983年式日産スカイライン ハードトップ 2000 ターボ RS-X(DR30)主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4620×1675×1360
ホイールベース(mm) 2615
トレッド前/後(mm) 1420/1410
車両重量(kg) 1235
エンジン型式 FJ20ET
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1990
ボア×ストローク 89.0×80.0
圧縮比 8.0:1
最高出力(ps/rpm) 190/6400
最大トルク(kg-m/rpm) 23.0/4800
変速比 1速3.321/2速1.902/3速1.308/4速1.000/5速0.838/後退3.382最終減速比 3.900
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール式
サスペンション 前ストラット式/後セミトレーリングアーム式
ブレーキ 前ベンチレーテッドディスク/後ディスク
タイヤ 205/60R15(前後とも)
発売当時価格 269.1万円

掲載:ハチマルヒーロー vol.16 2011年 11月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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