「これは4気筒のまま乗って欲しい」とショップが語るレアな「A‐KBC130」ローレル|1976年式 日産 ローレル ハードトップ 1800 GL Vol.3

トランクリッドに装着される「LAUREL GL」のエンブレムは、車名とグレードが一体のデザインが採用された。

       
【1976年式 日産 ローレル ハードトップ 1800 GL Vol.3】

今回紹介するローレルハードトップ1800GLは、三重県の「ヴィンテージ宮田自動車」で撮影したレアな1台だ。
C130ローレルは、デビュー以降4気筒シリーズにはG18型とG20型エンジンが搭載されていたが、「50年排出ガス規制」に適合させるため、75年10月からNAPS仕様のL18型エンジンに変更。さらに翌76年2月には「51年排出ガス規制」に合わせるため、さらに改良が施されているのだ。

ヴィンテージ宮田自動車のローレルハードトップ1800GLは、「昭和51年4月」が初度登録だが、車台プレートに「A‐KBC130」と記されていることから「50年排出ガス規制」適合車と判明。「51年排出ガス規制」適合車は、「C‐KBC131」となる。期間が短い「A」が型式に付くクルマはレアな存在なのだ。

 ただし、現存しているC130ローレルでは、圧倒的に6気筒L型エンジン搭載車の人気が高いのは事実。ところが、この1800GLは4気筒L型エンジン搭載車にもかかわらず、全面的にレストアが施されているのだ。そのため、L18型エンジンの調子はもちろん、内外装やボディの下回り、足回りのアーム類、そして、足元には純正のホイールキャップが装着されるなど、まるで新車時のようなコンディションに仕上げられているという1台だ。

「お客さんから、エンジンをL型6気筒に載せ換えられないかという問い合わせもあったりしますが、これは4気筒のままで乗ってほしいです」と、ヴィンテージ宮田自動車の吉田杜斗店長。「ゆっくり走ろう」を提唱したC130ローレルならではの、ゆとりのある走りを、楽しめる1台だ。


1800GLのホワイトの外装には、ブラウン基調のハイバックシートが組み合わされる。模様は、GL系はタテ、GX系はヨコ。カスタムとDXはヘッドレスト別体のシートをなる。


ヘッドレストにはエンボス加工が施されている。


リアシートにも豪華なハイバックシートと量感のあるシートクッションが採用されている。GL系はベンチシートタイプで、GX系は中央部が分かれるセパレート風のデザイン。


トランクルームのビニールマットやスペアタイヤ、車載工具、ジャッキなども完備されている。


オーバーヘッドコンソールは、燃料警告灯、シートベルト警告灯を表示。


ハイオーナーカーと呼ぶにふさわしい豪華さと高級感、気品、風格、そして高性能を併せ持つ、ステータスシンボルとして人気を集めた。

1976年式 日産 ローレル ハードトップ 1800 GL(A-KBC131)主要諸元
●全長4500mm
●全幅1670mm
●全高1405mm
●ホイールベース2670mm
●トレッド前/後1380/1360mm
●最低地上高185mm
●室内長1850mm
●室内幅1380mm
●室内高1130mm
●車両重量1200kg
●乗車定員5名
●最高速度160km/h
●登坂能力tanθ0.49
●最小回転半径5.3m
●エンジン型式L18型
●エンジン種類水冷直列4気筒SOHC
●総排気量1770cc
●ボア×ストローク85.0×78.0mm
●圧縮比8.5:1
●最高出力105ps/6000rpm
●最大トルク15.0kg-m/3600rpm
●変速比1速3.382/2速2.013/3速1.312/4速1.000/後退3.365
●最終減速比4.111
●燃料タンク容量60L
●ステアリング形式リサーキュレーティングボール
●サスペンション前/後独立懸架ストラット/独立懸架セミトレーリング
●ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
●タイヤ前後とも6.5-14-4PR
●発売当時価格116万円

ノスタルジックヒーロー 2013年2月号 Vol.156(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Ryotarow Shimizu/清水良太郎

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