「今度はすごい外車にしたのね」と近所で言われる1台|1971年式 日産 セドリック 2000 ハードトップ GX Vol.3

GXには標準装備となるレザートップは、破れやひび割れもなく、抜群のコンディション。ピラーのオーナメントやモール類もピカピカだ。

       
「若い頃から憧れていたんですが、当時は高くて買えなかったんです。探し始めたら全然なくて。あっても前期型じゃないので、けっこう探しました」

そう語るのは今回取材した230セドリック2ドアハードトップのオーナー永井喜之さん。
前期型にこだわった理由は、流れる赤テールだ。日産では、「ハミングランプ」という呼び名になっているが、ウインカーの点滅が、外側に向かって3段階に点滅するというもの。

購入時はフルノーマルだったらしいが、2年間でいくつか自分なりのモディファイを加えているところも永井さんらしいポイント。外観上で目に付くのは、足元のエンケイ・ディッシュのアルミホイールに、文字を白くペイントしたタイヤ。そして、リアのトランクフードには、1970〜73年のマスタング純正リアスポイラーを装着。リアからは、とてもセドリックとは思えないスタイルとなっている。そのため、近所では、「今度はすごい外車にしたのね」といわれ、渋谷のタワーパーキングでは、「外車は入れません」といわれるなど、間違われることが多いそうだ。

 また、自慢の流れる赤テールも不安のタネ。というのも、現在のウインカーはオレンジの点滅なので、運転中は後続車がちゃんと気付いてくれるか、追突してこないか心配しているらしい。

「過保護にしまい込むんじゃなく、大事にしてますが、ガンガン乗るタイプで、雨の日にでも乗っちゃいます」と、憧れの230セドを満喫している。


当時の高級車の定番装備の1つ、パワーアンテナが純正で標準装備となっている。


純正のゴールドメタリックとホワイトのレザートップ、そして、永井さん好みのややリア上がりの車高とタイヤ&ホイール、マスタング純正リアスポイラーによって、アメリカン・マッスルカーを思わせる。


初期のトップグレードとなる2000GX(71年10月に2600GXが追加)は、L20型エンジンにSUツインキャブ仕様で、130ps/6000rpm、17.5kgm/4400rpmを発揮。最高速は170km/h(4速MT)。


シート生地はトリコットと豪華なジャージークロスを採用している。

1971年式 日産 セドリック 2000 ハードトップ GX(K230)
●全長4690mm
●全幅1690mm
●全高1420mm
●ホイールベース2690mm
●トレッド前/後1380/1380mm
●最低地上高185mm
●室内長1845mm
●室内幅1430mm
●室内高1130mm
●車両重量1360kg
●乗車定員5名
●最高速度170km/h
●登坂能力tanθ0.49
●最小回転半径5.5m
●エンジン型式L20型
●エンジン種類水冷直列6気筒SOHC
●総排気量1998cc
●ボア×ストローク78.0×69.7mm
●圧縮比9.0:1
●最高出力130ps/6000rpm
●最大トルク17.5kg-m/4400rpm
●変速比1速2.458/2速1.458/3速1.000/後退2.182(3速AT)
●最終減速比4.111
●燃料タンク容量65L
●ステアリング形式リサーキュレーティングボール
●サスペンション前/後独立懸架ウイlッシュボーン/半楕円リーフ
●ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
●タイヤ前後とも6.95S-14-4PR
●発売当時価格138.95万円

ノスタルジックヒーロー 2013年2月号 Vol.156(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Motosuke Fujii/藤井元輔

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