「1型にこだわるのは父の影響」30代のオーナーの生活に溶け込んだN360。家族全員で楽しむ!|67年式 ホンダN360 Vol.3

オーナーが現在仕上げている、もう一台のN360。エンジンはフルオーバーホールし、エキパイはスペースが無いためフロントグリルから飛び出させ、前から下回りへと潜らせている。

1967年式 ホンダN360 Vol.3

N360オーナー荒井康介さんのクルマは、家族との生活の中に溶け込んでいる。

 荒井さんの年齢は30代前半。もちろんN360が販売されていた頃は生まれていない。そんな彼がN360と出合ったのは、古いアルバムの中。父親である聖二さんが大学生の頃、N360と一緒に写っている写真だった。

 N360発売時の31万3000円は学生や新社会人が購入するには難しい高額だったが、高度成長期だった日本において貨幣価値はどんどん変化。1〜2年前にN360を買えなかった人たちが、簡単に所有するようになった。聖二さんのまわりでもN360購入者が増え、一緒にツーリングして楽しむようになる。そんな思い出の写真を見た荒井さんはN360の魅力にハマり、免許取得とともにN360との生活が始まるようになる。Ⅰ型と呼ばれるグレードも何もないN360を好むのも父親の写真が影響している。

 そして、いつの間にかN360は、普段の足として使っているクルマ、エンジンをいじり倒すクルマ、部品取りに利用するクルマと数台に増加。もちろんそれに付随して、レアパーツや補修パーツは倉庫をいっぱいにした。

 彼のN360好きは実車にとどまらず、ミニカーやプラモデルはもちろん、当時の販売店の看板やポスターなどに及び、家中にN360が溢れている。
 そんなマニアックな荒井さんだが、意外なことに両親や奥さんも一緒になって、修理したり、ドライブしたりと楽しんでいる。

 軽自動車を家族で使うクルマへと変革させたN360は、今も同じように家族を乗せて走っているのだ。


「生涯ホンダ」宣言をするオーナーは、このほかにも2台のN360を所有している。


現在、荒井さんが仕上げているのクルマ。エンジンはフルオーバーホールし、エキパイはスペースが無いためフロントグリルから飛び出させ、前から下回りへと潜らせている。タイヤは10インチの225サイズを無理やり履かせ、オーバーフェンダーでカバー。集めたパーツを投入し、とんでもなく速いクルマを作り上げるとのことだ。


在は部品取りに使われている初期型モデル。室内が赤で統一されたモデルだ。


通常2台入れるカーポートだが、N360なら4台は入る。その壁際にはところ狭しとパーツが並ぶ。


オーナーの荒井さん一家にとって、Nがある光景は日常なのだ。

1967年式 ホンダN360 主要諸元
全長2995mm
●全幅1295mm
●全高1345mm
●ホイールベース2000mm
●トレッド前/後1125/1100mm
●最低地上高185mm
●室内長1590mm
●室内幅1145mm
●室内高1125mm
●車両重量475kg
●乗車定員4名
●登坂能力20°
●最小回転半径4.4m
●エンジン型式N360E型
●エンジン種類強制空冷直列2気筒SOHC
●総排気量354cc
●ボア×ストローク62.5×57.8mm
●圧縮比8.5:1
●最高出力31ps/ 8500rpm
●最大トルク3.0㎏-m/5500rpm
●変速比1速2.529/2速1.565/3速1.000/4速0.605/後退2.055
●第一次減速比(チェン)2.812/第二次減速比(ヘリカルギア)3.739
●燃料タンク容量26L
●ステアリング形式ラック&ピニオン
●サスペンション前/後マクファーソン/半楕円リーフ
●ブレーキ前後とも油圧式リーディングトレーリング油圧式四輪制動
●タイヤ前後とも5.20-10-2PR
●発売当時価格31万3000円

掲載:ノスタルジックヒーロー 2012年12月号 Vol.154(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

全ての画像を見る

67年式 ホンダN360記事一覧(全4記事)

関連記事:N360記事一覧

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

RECOMMENDED

RELATED

RANKING