このボンネットの中にスペアタイヤ!? 乗用四駆の老舗「富士重工業」が出した初めての……|1985年式スバル レオーネ 3ドアクーペ RX/II  Vol.1

自動車メーカーとしてどうしても譲れないものがあるとすれば、スバルの場合、それは間違いなく4WDということになる。

1986年4月、同社初のフルタイム4WDとして誕生したAG6は、世界初の量産4WDメーカーであるスバルが、先駆者のプライドを懸けて送り出したクルマだ。当時、「四駆のスバル」の看板は揺らいでいた。欧州ではアウディが革新的なフルタイム4WDを搭載したクワトロを発表。WRCでの大成功によって、高性能4WDターボという新たなジャンルの確立に成功していた。

 日本では1985年10月にマツダがBF型ファミリアに国産初のフルタイム4WDターボを設定、最強ホットハッチに名乗りを上げる。

 スバルもファミリア4WDとほぼ同じタイミングでレオーネRXに3ドアクーペ(AG5)を投入したものの、そのコンセプトは従来からのパートタイム4WDのまま。高性能スポーツ車=フルタイム4WDというブームの前では影が薄かった。パートタイムの優秀性をPRしてAG5をデビューさせてからわずか半年足らずで、スバルが「趣旨替え」のAG6を出さなければいけなかった理由がここにある。どうしても「四駆」の看板を守る必要があったのだ。


オークションでも超がつくほどレアというレオーネクーペでも、こんな極上コンディションは初めてだとか。


塗装もホワイトならではの水垢がついていたものの大きな損傷はなし。仕上げが評判のオートサークルだが、この個体は「作業が非常に楽なクルマ」だったとか。販売価格は89万円。


グレーの入った2トーンバンパーと大型エアダムスカート&リアスポイラーなどがAG5との相違点。


1.8Lフラット4にEGI(電子制御燃料噴射装置)付きターボチャージャーを組み合わせるEA82型エンジンのスペックはAG5と同一。スペアタイヤがエンジンルームに収まるのは、コンパクトなフラット4を積むレオーネならでは。


撮影車は標準のスチールホイール。この他オプションでアルミホイールも用意されていた。タイヤサイズは185/60/R14。現在はBSのプレイズを履く。


登場初年度の86年式、ワンオーナー車の良質の個体だ。


1986年スバル レオーネ 3ドアクーペ RX/Ⅱ(AG6)
全長×全幅×全高(mm) 4370×1660×1405
ホイールベース(mm) 2465
トレッド前/後(mm) 1415/1425
車両重量(kg) 1110
エンジン型式 EA82型
エンジン種類 水冷水平対向4気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 1781
ボア×ストローク(mm) 92×67
圧縮比 7.7:1
最高出力(ps/rpm) 120/5200(ネット)
最大トルク(kg-m/rpm) 18.2/2400
変速比 1速3.545/2速1.947/3速1.366/
4速0.972/5速0.780/後退3.416/副変速機1.196
最終減速比(前後とも) 3.700
ステアリング形式 ラック&ピニオン
サスペンション 前ストラット式独立懸架/
後セミトレーリングアーム式独立懸架
ブレーキ 前ベンチレーテッドディスク/後ディスク
タイヤ 185/60R14(前後とも)
発売当時価格 192万円

掲載:ハチマルヒーロー vol.16 2011年 11月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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