走り屋御用達ブランド「ビルシュタイン」「MOMO」「レカロ」を標準装備した「ツインターボR」|トヨタ スープラ 2.5GT ツインターボ R Vol.2

トヨタ車初の280psを発揮する2.5Lツインターボの1JZ‐GTE型エンジンを搭載し、ビルシュタインやレカロなどスペシャルな装備を標準装着した2.5GTツインターボR

       
70スープラの開発主査である和田明広主査は、「ソアラは最高級プレステージスペシャリティーとして、トヨタの先進技術の粋を結集したクルマづくりを目指す。スープラは、より運動性能を高めたスポーツカーが狙いだ」とソアラとのコンセプトの違いについて語っている。「グランツーリスモ」から「リアルスポーツカー」へ、70スープラの挑戦が始まったのだ。

 トヨタのフラッグシップスポーツを目指した70スープラは、「ロングノーズ&ショートデッキ」という、FRとしては古典的なスタイリングをベースに開発がスタート。もちろん、スポーツカーとしての運動性能を追求するため、コンパクトなボディに設計しつつ、A60系と比べると、曲げ剛性が50%、ねじり剛性が36%もアップされているのだ。

 搭載されるエンジンは、3Lターボの7M‐GTEU型を筆頭に2Lツインターボの1G‐GTEU型などの6気筒がデビュー時にはラインナップ。

 ところが、1980年代半ばから巻き起こったパワー競争が激化。1990年8月に大幅なマイナーチェンジを行い「2.5GTツインターボ」が誕生した。


当初は輸出仕様にしか設定されていなかったブリスターフェンダーのワイドボディ。87年から国内の3.0GTリミテッドに追加され、1988年には3Lシリーズ全車に、89年には2Lツインターボ搭載車にも設定。90年に登場した2.5Lツインターボはワイドボディのみの設定。


ボアストローク比0.83のショートストローク型エンジンの1JZ-GTE。1Lあたり112.4ps/Lというハイパフォーマンスを誇る。あまりトラブルは起きないが、パワステのポンプが弱点らしく、取材車もアッセンブリーで交換済み。


外観上で識別できるのは、左テール下の「2.5 TWIN turbo R」のエンブレムのみ。


スポーツグレードらしく、大型6連アナログメーターを装備。左から電圧計、ブースト計、燃料計、速度計、回転計、水温計と並ぶ。ステアリングとシフトノブはMOMO製が標準装備。


R専用レカロシート。これだけキレイな状態で残っているクルマも珍しい。


ドイツのエナペタルという街で、1954年に誕生した世界中で評価の高いビルシュタイン製ショックアブソーバーを、ターボRは標準装備。



掲載:ハチマルヒーロー vol.16 2011年 11月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Ryotarow Shimizu/清水良太郎

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