「走ることが好き、サーキットが好き、そしてハコスカが好き」というポリシーが色濃く映し出されたR|1972年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-R Vol.2

2.2L化されたS20型DOHCエンジンに組み合わされるタコ足はステンレス製の手曲げ6-2タイプ。

今回取材車両のオーナーは「プロテック」の代表、袖本徳明さんにとってGT-Rは憧れの存在だった。
18歳で運転免許を手に入れた時からあこがれ、28歳になりGT‐Rを手に入れた時はさっそく全開で走り回ったそうだ。

 ところが、若気の至りでムリをさせてしまったようで、1週間後にはミッションをブローさせてしまう。

 さらに、ミッションを入手して載せ替えた後も、R192のLSDが割れたり、S20型エンジンが不調になるなど、GT‐Rオーナーの洗礼を受けたという。
「初めの頃は、サスカットで富士スピードウェイを走ったりしてました。それじゃあまともに走れないので、フルタップのオリジナル車高調を最初に開発。その後、一時期R32GT‐Rに乗っていて、その頃にアラゴスタを試したんです。もう全然別物でしたね。その特性を生かして、ハコスカ用を新たに開発したんです」と袖本さん。
 
 2003年頃にはS20改2.2L仕様が組み上がり、タイムアタックを繰り返していたが、2005年末の富士スピードウェイでアラゴスタ製車高調に変更。なんと約2秒もタイムを縮めることができたそうだ。

 また、オリジナルのスポイラーやオーバーフェンダー、ブレーキキットを開発するなど、走り重視のパーツを販売してきた。現在、2.4Lキットの構想もあるようで、完成が楽しみだ。


「18歳の頃から憧れていたハコスカGT-R。良いタイミングで、良いクルマに出合えたと思います」と袖本さん。サーキット走行も行っているが、ボディはいまだにノンレストアだそうだ。


「走ることが好き、サーキットが好き、そしてハコスカが好き」という袖本さんのポリシーが色濃く映し出されている。


ダッシュボードやセンターコンソール、メーターパネルなど、純正のイメージを維持した内装では、当時モノのチェックマンのステアリングが目をひく。ラジオと時計のスペースにはフタがはめ込まれている。ダッシュボードの右下にトレーを追加し、小物入れとして活用。写真では分からないが、レース用ワイドミラーも装着されている。


グローブボックス下には、左からセッティング用のA/F、油温、油圧、水温計の追加メーターが装備されている。


足回りには、アラゴスタ製車高調が組み込まれているが、より細かな設定が可能な別タンク式3wayを採用。ブレーキは、APレーシング製6ポット、φ305mm2ピースローターを装着。スタビはDR30用を流用する。


リアもアラゴスタ製3wayで、偏芯ブッシュでキャンバーを調整。スタビはワークスタイプのピロ仕様。ブレーキはDR30用。デフはR200で、ドライブシャフトは等速ジョイントを装着。


1972年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-R(KPGC10)主要諸元
●エクステリア:プロテック製フロントスポイラー/フロントオーバーフェンダー
●エンジン:S20改2130cc仕様(ステージ5)、鍛造φ84.5mmピストン、62.7mmコンロッド、 IN/EXとも300度、10.5mmリフトカム(オリジナルプロフィール)、フルカウンタークランク、 ウエーバー45DCOE、φ42mm等長タコ足、φ50mmマフラー
●駆動系:71B改ダブルコーンシンクロ&クロスギアミッション、R200デフ(ファイナル   4.875)+クスコ製LSD
●足回り:アラゴスタ製3WAY(サブタンク付きサーキット仕様)、DR30用フロントスタビライ ザー、リアワークスタイプピローボール式スタイビライザー、ウレタン&デルリン製ブッシュ
●ブレーキ:フロントAPレーシング製6ポット&φ305mm2ピースVディスク、リアDR30ET用 キャリパー&ソリッドディスク
●タイヤ:クムホECSTA V700 225/50R15
●ホイール:パナスポーツC8R フロント8J×15、リア9.0J×15
●インテリア:チェックマン製ステアリング、日産純正レース用バケットシート/ロールバー/ ワイドミラー、ラムコ製水温・油温・油圧計、TOMEI製A/F計

掲載:ノスタルジックヒーロー 2013年2月号 Vol.155(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

すべての【写真7枚】を見る

1972年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-R記事一覧(全2記事)

関連記事:スカイライン記事一覧

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Motosuke Fujii/藤井元輔

RECOMMENDED