Cd値は0.39! 形だけではなかったエアロダイナノーズ! 最高速度は210km/hを誇ったフェアレディ240Z|1972年式 日産 フェアレディ240ZG Vol.2

       
北米日産版と同じ排気量車の販売を熱望される形で登場した、L24型エンジン搭載のフェアレディ240Z。

 発売に際しては、1969年11月発売時と同様3つのグレードが用意された。ベーシックな240Z、豪華装備の240Z‐L、そして最上級グレードの240ZGだ。

 240ZGは外観も他の2台とは大きく変わり、FRP製ノーズコーンの「エアロダイナノーズ」を装着。のちに「Gノーズ」と呼ばれ最大の特徴となった。さらにヘッドライトカバーとレーシーなオーバーフェンダーを装着。これら人気パーツが付いた240ZGは数あるS30フェアレディZの中でも高い人気を誇った。

 240ZGは、そのスタイルだけでなく、動力性能も他のグレードを凌駕。0.39という高いCd値を誇り、同じエンジンを搭載した他のフェアレディZよりも最高速度は5km/h増した210km/hまで到達。
最初は「カッコだけ」と思われたのだが、内容が知れわたるにつれ徐々に人気となり、S30フェアレディZの代表的なグレードと呼ばれるようになった。

 しかし、240Zは2年後の73年10月に販売中止に。69年から78年まで生産された息の長いモデルであるS30の中でも大人気だった240ZGにしては、あまりに短い販売期間だった。ちなみに、アメリカではGノーズを装着したモデルは、発売されることはなかった。


240Zと240Z-Lのボディカラーが標準で5色から選択でき、さらにオプションでグランプリマルーンが選択可能だったのに対し、最高級グレードである240ZGは選択できるボディカラーが絞られており、グランプリマルーン、グランプリホワイト、そしてこのグランプリレッドの3色からしか選択することができず、オプションカラーの設定もなかった。


240ZGにはリアスポイラーが標準で装備されるが、オーナーの趣向により、取り外されて取り付け穴だけが残っている。
リアバンパーはGノーズの色に合わせて黒色にしてある。


マフラーはZ432の純正デュアルに変更。


右テールランプ上部に付くフェアレディ240Zエンブレム。


標準の純正ウッドステアリング。3連メーターは右から水温/油温、電流/燃料、時計。センターコンソールには純正の8トラックカセットデッキを搭載。また、つり下げ型ではなく、純正オプションのインダッシュクーラーを装備。


メーターは240km/hまで刻まれ、レッドゾーンは7000rpmから始まる。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2012年10月号 Vol.153(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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