美しいボディカラーは「サングロウグリーン」。伝説を築き上げたサニー|B110 日産 サニークーペ 1200 GX5 Vol.2

GX5はクーペとセダンに設定されていたが、当時から精悍なクーペの人気が高かったようだ。リアガラスの熱線は、GX5では標準装備となっている。

       
サーキットでポテンシャルの高さを実証した日産サニークーペ1200 GX5。

 サニークーペことB110サニーが最初にサーキットに姿を現したのは、70年11月23日に富士スピードウェイで開催された「全日本富士ストックカー200マイル」だ。鈴木誠一選手が駆るマルゼンテクニカサニーの1台のみのエントリーだったが、連勝中のトヨタワークスを抜き去って、デビュー戦で勝利を獲得。その後、B110の最後のレースとなる82年までの12年間は、TSレースではB110サニーが主役となって大活躍し、数多くの名勝負を各地のサーキットで繰り広げ、伝説を築き上げたのだ。

 今回紹介するサングロウグリーンのクーペGX5は、オーナーの仲田耕二さんによると、車検証の初年度登録が昭和61年という経歴の1台。

クルマ好きの仲田さんが約2年前に入手し、その時点でボディの全塗装と整備、チューンナップを開始。ボディに気になるサビや腐りもなく、コンディションは抜群だった。

また、GX5専用のシートの状態も良好で、FMラジオ用のカセットアダプターやリアシート後方のトランクスペースを覆うファスナー付きレザーカバーなど、珍しい当時のオプションパーツが装着されていた。



鮮やかなサングロウグリーンのボディにレッドのストライプが描かれたサニークーペ1200GX5。フィン付きのワイパーはGX5の標準だ。


純正はウッドステアリングが標準だが、オーナーの仲田さんの好みでナルディに変更。ベージュの革巻きが珍しい。


純正オプションの8トラック付きカーステレオを装備した豪華仕様。しかも、FMラジオを受信するためのカセットアダプターも付属していた。


センターコンソールの大きなアナログ時計の左横に、大森製の機械式メーターを追加装着。上から、水温、油圧、油温の3連メーターで、エンジンの状態を常時チェック。


ホイールはRSワタナベの13インチで、タイヤはアドバン・ネオバAD07の165/60R13を前後に装着。フロントは車高調、リアはAE86用のとリーフの裏返し装着だ。


写真左側がレース用アルミ製ラジエーターで、右側がオイルクーラー。



掲載:ノスタルジックヒーロー 2012年12月号 Vol.154(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Motosuke Fujii/藤井元輔

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