本物の白ガラスやリアフェンダーを使った完璧なGT-R仕様。｜71年式 日産スカイラインHT 2000 GT　Vol.1

「ノスタルジック2デイズ」に向けて、毎回、精魂込めた1台を製作する「プレミアムカーショップ ピットハウス」。2012年に開催された第4回に持ち込んだのが、この71年式 日産スカイラインHT 2000 GTだ。
　
　まるで新車のようなGT‐R仕様のハコスカだが、このように美しく仕上がっているのは、惜しげもなくパーツと使い、ピットハウスが持てる全てを注ぎ込み、丁寧な仕事したから他ならない。

　まず、肝心のボディ回りに関しては、程度の良いベース車を全面剥離。それも、サンドブラストによる徹底的な剥離作業を行った後に、板金を施し、各パネルのチリを合わせている。その後、独特のシャンパンゴールドで塗装を行い、各部に新品パーツを投入し、新車のようなクオリティーのGT‐R仕様のボディに仕上げているのだ。

　このハコスカはGT‐R仕様にこだわっていて、GT‐Rの特徴でもあるリアのフェンダーなどの作り込みが素晴らしい。通常のGT‐R仕様であれば、オーバーフェンダーを装着するため、フェンダーをカットした部分などは、切りっぱなしの状態で装着されていたりもするが、ピットハウスのこのクルマは、完璧を求めるがゆえ、貴重な本物のGT‐R用リアフェンダーを装着しているのだ。

また、フロントグリルや全面白ガラスなども、本物のGT‐R用を使用。前後バンパーやエンブレム類、キーシリンダー、ドアハンドル、ゴム類など、新品パーツが惜しげもなく投入されているのだ。


リア周りのバンパー、テールレンズ、テールリム、テールピース、GT-Rエンブレムなどは、新品に交換。メッキの美しさが、ボディの仕上がりの良さを引き立てているように思える。



フロントフェンダーに飾られるスカイラインのエンブレムとGTの赤バッチも新品。エンブレム類だけでも、新品を購入すると、相当な金額になるハズだ。



ホイールは定番のRSワタナベ8スポーク。サイズはフロント7J×15+21（Fタイプ）、リア9.5J×15-19（Rタイプ）。タイヤはフロントが195/55R15、リアが225/50R15の組み合わせ。リアのブレーキにはアルフィンドラムを装着。本物のRフェンダーは、仕上がりも格別だ。



インテリアの中で、シートは純正が装着されているが、破れもなくキレイな状態。これは、ノーマルの雰囲気を味わってもらうのと、後々、自分の好きなシートに交換する楽しみを残しておくため、あえて純正を採用している。



シフトノブは、GT-Rの赤地の新品を装着。5速はODではなく、「5」の表示のタイプだ。


コンソールは、GT-Rの本物を使用。フタ付きの小物入れは、今では貴重な部品の1つ。当時はカーステなどを入れるために加工されているクルマが多かった。


■71年式 日産スカイラインHT 2000GT（KGC10）主要諸元
●エクステリア ： ボディカラー／シャンパンゴールド、ボディ＆フレームのサンドブラスト仕上げ。純正新品前後バンパー、ドアノブ、キーシリンダー、GT-Rグリル、エンブレム類、プロテック・フロント＆リアスポイラー
●エンジン ： L20型エンジン
ヘッド面研（修正程度）、ポート拡大加工（28サイズ）、バルブシートカット、強化バルブスプリング、0.5mmオーバーサイズ純正ピストン、純正コンロッド＆クランクシャフトのバランス取り、ソレックス40PHHキャブレター（S型）&真鍮製ファンネル（70mm）、全パーツポリッシュ仕上げ、プロテック特注ブループラグコード、ステンレスタコ足、ラバーソウルφ42.7mmスチールデュアルマフラー
●足回り ： H150スプリング、カヤバショック
●ブレーキ ： リア／アルフィンドラム
●タイヤ ： BSポテンザ フロントRE11R 195/55R15、リアRE01R 225/50R15
●ホイール ： RSワタナベ　フロント7J×15+21、リア9.5J×15-19
●インテリア ： ダッツンコンペステアリング&GT-Rホーンパッド、GT-Rコンソール、シフトノブ

掲載：ノスタルジックヒーロー 2012年8月号 Vol.152（記事中の内容はすべて掲載当時のものです）

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