オープン画像あります! 日本初、電動格納式メタルトップルーフ装備の限定車|89年式トヨタソアラ 3.0GT エアロキャビン Vol.1

日本初の電動ハードトップを備えたエアロキャビン。若干トランクが長くなっているが、一見オープンモデルであることを感じさせない巧みなデザイン処理がなされている。

       
Z20ソアラが大ヒットした事実はここで繰り返す必要もない。売れた理由としては2ドアクーペのみで4ドアを持たなかったことのスペシャリティ感と高性能エンジンによるスポーティな走りが20〜40代の幅広い層に支持されたこと。また、グレードが少なく、スタイルを守りきったことも理由のひとつだと考えられる。

 そんなZ20ソアラだが、特別な一台が存在していた。それが日本初の電動折りたたみ格納式メタルトップを採用したエアロキャビン。3.0GTをベースに500台しか生産しなかった限定車はキープコンセプトをつらぬいたラインナップの中で唯一といっていい変わり種だ。

 現在でもめずらしいメタルトップオープンを採用したのも、後部座席を排除し2シーターにしたのも、すべてスタイリングを守るためで、デザインをくずさない姿勢をつらぬいている。

とはいえ、珍しいメタルトップオープン。

珍しい機構故に、弱点や故障の原因になり得るわけだが、この特別感は故障などでなくならない。

故障の話は次回Vol.2で詳しく説明する。



トップを閉じた際のZ20ソアラとの違いは、リアサイドウインドーの左右幅が小さく、リアトランク上部が長い点。そのほかのスタイルに大きな違いはない。天井に3カ所もロックがあるため、メタルトップはしっかりとピラーに合わせておさまり、オープンであることを感じさせない。



故障の原因になりがちなエアロキャビンだが、特別な一台として存在し続けている。


メタルトップをオープンにすると日が差し込む明るいキャビンに。メタルトップ格納のため後部座席はなくなり2シーターとなったが、シートのうしろは子供を乗せられるくらいのスペースがある。オリジナルのシートはグレーの本皮革製だがレカロに変更。



カーオーディオにはかなりのこだわりを持つオーナー。目指すはシート後ろのスペースにアンプとウーハーをのせたフルオーディオ化だ。


車高調整式サスペンションにBBSホイール。オリジナルよりもこのくらいのカスタムが当時走っていたソアラのイメージ。

89年式 トヨタソアラ 3.0GT エアロキャビン
全長×全幅×全高(mm) 4675×1725×1345
ホイールベース(mm) 2670
トレッド前/後(mm) 1460/1460
車両重量(kg) 1610
エンジン型式 7M-GTEU型
エンジン種類 水冷直列型6気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 2954
ボア×ストローク(mm) 83×91
圧縮比 8.4:1
最高出力(ps/rpm) 240/5600
最大トルク(kg-m/rpm) 35.0/3200
変速比 1速2.804/2速1.531/3速1.000/4速0.705/後退2.393最終減速比 3.727
ステアリング方式 ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ダブルウィッシュボーン式/コイルばね
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 215/60R15 90H(前後とも)
発売当時価格 430.9万円

掲載:ハチマルヒーロー 2011年 05月号 vol.15(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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