「GDBインプレッサまでは大体共通なので、純正品でパフォーマンスを強化できるんです」|90年式 スバル レガシィ RS タイプ RA Vol.3

       
受注生産モデルであり、「国内ラリーのSSでの使用が前提」と謳われたスバル レガシィ RS タイプ RA。

 今回そのRSタイプRAを取材させてくれたオーナーの西村淳さんの車歴は凄かった。

 ファミリアGT-Aから始まり、レガシィRS type RA、インプレッサ(GC8)type RA、レガシィRS type R、そして再びRS type RAに戻り、同車種を乗り継いで現在に至る。
共通しているのは、どれもが競技ベース車だということ。最初にRS type RA に出合ったのも競技がきっかけだった。

「ファミリアの次のクルマを探しているときに、ダートトライアルをやっている先輩に『レガシィあるけど、どう?』って言われたんです」

 エッジが利いたスタイルやドライビングフィールが気に入り、これまで何台もRS type RAを乗り継いできた。西村さんはノーマルにはこだわらず、サーキット走行を楽しむためにタイムを重視。きれいなボディが見つかれば、それを購入し、それまでのクルマに載せてあった強化部品を組み込んでいるという。

「GDBインプレッサまでは大体共通なので、純正品でパフォーマンスを強化できるんです。そのほうがノーマルのままより効率がいい」

 ディーラーメカニックだった経験を生かして、作業は全部ひとりでこなす。現在のクルマ(ボディ)は、半年前にオークションで購入。すでにエンジンとミッションは入れ替えてあり、今後ブレーキやサスペンションにも手を入れていく予定だという。


足回りはスプリングレートや減衰力、ブッシュ類を強化した専用仕様。オーナーの西村さんは「GDBインプレッサのブレンボブレーキを入れたりとか、ハブのピッチを変えたりとか、もっとサーキットでタイムが出せる仕様に仕上げるつもり」とか。



15インチホイールは標準品ではなく、ラリーカーのイメージが強いゴールド色のスピードラインに変更されている。



取材車両のEJ20型ターボエンジンは、半年前まで乗っていたもう1台のtype RAから、西村さん自ら移植したもの。GDBインプレッサのブロックにGC8 ver.3のヘッドを載せ、インタークーラーもGC8の空冷式。クロスミッションもギア比変更を兼ねて、GC8後期型に変更している。


この画像がtype RAオリジナルの水冷インタークーラー付きEJ20型ターボエンジンだ。



リアガーニッシュに埋め込まれた、初代レガシィRSのエンブレム。


掲載:ハチマルヒーロー 2011年 05月号 vol.15(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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