なんと「168.5万円」発売と同時に完売! WRC参戦のベース車両となったセリカ| トヨタ セリカ クーペ 1800 GT-TS Vol.3

       
トヨタセリカGT‐TSはボディが標準型とほぼ同じ仕様ながら、フロントフェンダーは左右5mmずつ張り出したブリスターフェンダーが採用されているのが特徴だ。

 しかも、弾力性のある強化ポリウレタン製は国産車では初の採用となる。また、シャシー面ではWRCに参戦するトヨタ・ヨーロッパのオベ・アンダーソン・チームからの要望で、リアサスペンションがラテラルロッド付き4リンク/コイルのリジッドに変更された。

 この限定200台のGT‐TSは、トヨタ・チーム・ヨーロッパに送られる分以外はすべて国内で販売。168.5万円という価格設定もあり、発表と同時に予約で完売となった。



外観はベースとなったGT-Tとほぼ同じだが、左テールランプ下に200台限定の証しとなる「GT-TS」のエンブレムが装着される。


コンソールに納められていたのは、今でも根強い人気を誇る名機ナカミチのカセットデッキだ。


3Tの1770ccではターボ換算率の1.4をかけると2378ccで、2〜2.5Lクラス。ボアを0.5mm拡大した4Tは1791ccで、2507ccとなり、2.5〜3Lクラスでの参戦となる。ノーマルは160psだが、TTEでボア×ストロークを89×84mmに拡大し、排気量を2090ccにアップ。KKK製K27タービン、インタークーラーの追加、0.8kg/c㎡の過給圧から370psを絞り出した。


トランク奥に見える床面のグレーのカバーが、セミトレからリジッドに変更したGT-TSの特徴。


GT-Tはセミトレーリングアーム式だが、GT-TSはTTEのオベ・アンダーソン・チームからの要望で、リアの足回りは彼らのノウハウを生かし、チューニングしやすい4リンク・リジッドが採用された。デフのギア比はGT-Tと同じだが、サイズは7.5インチ。このクルマには、TRDのメタルクラッチ、LSD、ラリーショックが組み込まれている。


掲載:ハチマルヒーロー 2011年 05月号 vol.15(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Satoshi Kamimura/神村 聖

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