車両重量わずか970kg! ベース車両はUS110シルビア。WRCグループBの戦闘マシン|WRCの舞台で戦うために生産された50台の日産240RS Vol.1

グループBカー ホモロゲーションのためにUS110シルビアをベースとして200台が生産された240RS。

WRCの舞台で戦うために、1982年に登場した240RS。ホモロゲーションのためにUS110シルビアをベースに200台が生産された。その内の約30台がワークスカーとして使用され、残りは主にヨーロッパで発売され、残念ながら国内は未発売。ただし、数台が逆輸入車として登録された。

 モータースポーツで暴れるために生まれてきた駿馬、それが日産240RSである。そのために日産が選んだ手法は、ベースとなるUS110にオーバーフェンダーを装着してボディを拡幅し、2名乗車に変更、余分な装備をはぶいて徹底的に軽量化することで車両重量を970kgにまでダイエット。搭載するエンジンは、FJ20型をスケールアップしたFJ24型直列4気筒DOHC4バルブを積むというものだった。


日産トリコロールカラーは、英語版カタログで掲載されたカラーリングパターン。ただし、カタログでは「NISSAN」の文字は入らない。ちなみに、240RSの純正は白のみなので、トリコロールは後で塗装されたものだ。


トランクスペースの右側には、燃料をキャブレターに送るための電磁ポンプがむき出しのまま2基装備される。中央の奥のほうには車載ジャッキ用のジャッキハンドルが収納できるようになっている。


前後のホイールは、ラリーのイメージでRSワタナベの16インチを装着。ブレーキは純正のMk63から、制動力アップのために、フロントはR32GT-R用4ポットキャリパーにスリットローターを装備。リアはローターをスリット加工して装着している。


240RSでは、スペースの関係からボンネットを開けた右側にブレーキのハイドロマスターが2個装備されるのが標準。これは右ハンドルでも左ハンドルでも共通。


エンジン番号はブロックの向かって右側のタコアシの下の方に刻印されている。ミッションはF5C71Bで、クラッチはツインプレートが標準だが、ニスモの強化シングルクラッチに変更されている。


前列と後列の間にあるフットスペースには、競技車両ならではの補強がむき出しで追加されている。この部分以外にも、タイヤハウス内や足回りにも補強が施されている。


トランクリッドに描かれた「240RS」の文字も、純正ではなく後で入れられたもの。純正では、ボディのどこにも240RSの文字は入れられなかった。


ボンネットは240RS専用に開発されたFRP製を採用する。中央のエンジンルームからの排熱のためのアウトレットは、雨天時にエンジンを水滴から保護するためにアルミプレートが装着できるようになっている。


なお、取材車両はエアコンパワステが着いていた。純正では着いていない。

83年式日産240RS(BS110型)
全長×全幅×全高(mm) 4330×1800×1310
ホイールベース(mm) 2400
トレッド前/後(mm) 1410/1395
車両重量(kg) 970
エンジン型式 FJ24
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHC24
総排気量(cc) 2340
ボア×ストローク(mm) 92.0×88.0
圧縮比 11:1
最高出力(ps/rpm) 240/7200
最大トルク(kg-m/rpm) 24.0/6000
変速比 1速2.818/2速1.973/3速1.470/
4速1.192/5速1.000/後退3.382
最終減速比 4.625
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール式
サスペンション アライメント調整・車高調整付きストラット式/
4リンク式強化アジャスタブル、ガスショック・アッパーリンクピボット式
ブレーキ (前)ベンチレーテッドディスク(前)/(後)ディスク
タイヤ 215/60HR14(前後とも)
発売当時価格 550万円

掲載:ハチマルヒーロー 2011年 05月号 vol.15(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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