4ドアだから手放さなかった!? 板金以外はオーナー作業のハコスカGT|72年式 日産 スカイライン 2000GT Vol.1

       
親戚が留学することになり、クルマが不要となったため、引き取り手を探していた。

それがオーナーが愛車のスカイライン2000GTと出合ったきっかけだ。以来、オーナーはこのスカイラインと36年の歳月を共にしてきた。だが、愛車を前に話を伺うと、きっかけが偶然だったとはとても思えない。それほど、このスカイラインには、たっぷりの愛情が注ぎこまれ、深い絆で結ばれていると感じられるからだ。

 自宅が隣接する弟さんのメルセデスも一緒に収まるガレージには、スペア部品や、加工用の工具、ショートパーツなどが整然と並び、その量と設備はちょっとしたプロショップ並みだ。

 16歳で免許を取ってから、キャロルやスバル360をはじめ、何台かのクルマを乗り継いできたオーナー。高校生のころ、周りにはS54スカイラインやクラウンなどを乗り回していた友達がいたという。また、クルマ好きの仲間が集まって地元のレースやジムカーナなどにも参加していたというから、まさに太陽族を地で行くようなハイカラな学生生活を送ったようだ。

 そんなオーナーが、親戚から4年落ちのスカイラインを25万円で手にしたのが1976年。セダンのATであったためそれほど気に入っていたとは言いがたかったが、結婚し家族ができると4ドアセダンであることが逆に便利だった。もし2ドアだったら、家族が増えた時点で買い替えていたかもしれないというから、やはり出合いというのは不思議なものである。


間口が広く使い勝手の良いガレージ。隣のメルセデスは、近所に住む弟さんのもの。オーナーの愛車は、このハコスカGT1台だけだ。



ガレージには、スペアエンジンや、ミッション、足回り、ダッシュボードなど、豊富なパーツと、整備用の工具や工作機械が整然と並ぶ。


右手の壁にはパーツ類や工具が整然と並んでいる。棚の上には、イベントやコンテストなどで獲得したトロフィーをディスプレー。夏場に助かるスポットクーラーも用意されている。


ガレージの左奥には、ボール盤やグラインダーなどの工作機械や作業台、コンプレッサーなどを設置。壁には、普段外しているエンブレムや使用しているパーツメーカーのロゴステッカーなどが貼られている。


スペアエンジンも用意してある。



ポリッシュ済みのインテークは、すでに完成済み。このエンジンも、それに合わせてディテールアップに入っていくのだろうか……。



車両の奥には、足回りやファンなどの機関系のパーツのほか、ヒーターやランプ類などのストックパーツが整理されている。

掲載:ノスタルジックヒーロー 2012年8月号 Vol.152(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Ko-ichi Oka/岡 孝一

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