【平成ミニバン白書 3-2】対座はもちろん横向きも! そして高い運動性能も持っていたドライバーズ・ミニバン|日産 ラルゴ ハイウェイスター Vol.2

2列目は回転して3列目との対座が可能。さらに横向きで固定することもできるという多彩さ。これがラルゴの特徴で、アウトドアやキャンプで楽しい時間が過ごせそう。また、ヘッドレストを外せば、段差はできるが1〜3列目までフルフラットにもできる。

       
バブル崩壊による不況が重なり、高級車は軒並み売れ行き不振。そんなとき日産はラルゴで高級車を購入していた層を取り込むことを目論んだのだ。

 加えて、ラルゴは走りにもこだわっている。これも高級車ユーザーを考慮したポイントで、エンジンは国内初搭載となる2.4L直列4気筒DOHCのKA24DE型をメインに据えた。

低速トルク重視のセッティングにより、大きく重いボディを感じさせないゆとりの加速フィールを生み出している。さらに特異なのはタイヤで、前後異サイズを採用。

マルチリンクのリアサスペンションや3ナンバーのワイドなトレッドと併せて、乗り心地面で十分な性能を確保した。また、スポーティーなGTパックには、ダンパーの減衰力を切り替える電子制御サスペンションと4輪操舵システムのスーパーハイキャスも装備するという力の入れようだった。

 こうした走行性能だけでなく、上質な仕立てやミニバンらしい広く快適さを追求した室内、多彩なシートアレンジもラルゴの魅力。今では日産ミニバンの代名詞「ハイウェイスター」を96年にカタログモデルとして追加。エアロパーツをまとったスポーティーなルックスで人気モデルとなったのだった。



インパルのパーツや大好きなピンクを使ってアレンジしたこの車両のオーナー。「ノーマルもいいけれど、自分らしさも出したくて」とのこと。




カップホルダーや芳香剤などの用品が付いているが、基本的にはノーマルのインパネまわり。ドライバーズワゴンをコンセプトにしただけあり、運転席はコックピット感が強い。



スペシャルシリーズと位置付けられたハイウェイスターとグランドスター専用のエクセーヌシート。前者はブルー、後者はブラウンとなる。

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マフラーはフジツボ製のパワーゲッターに交換。「最初にイジったところがマフラーで、ピンクのフィニッシャーがあったので即決しました。このマフラーの音も好きなポイントです」とオーナー。ピンクが好きとのこと。


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アルミホイールはAMEのSHALLEN(シャレン)17インチを装着しているが、純正ホイールも所有。近々、パールピンクのダンパー「恵那スペシャル」を装着する予定。



ハチマルヒーロー 2019年 05月号 vol.53(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Akio Hirano/平野 陽

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