【平成ミニバン白書 3-1】「ハイウェイスター」を初カタログ掲載。ゆとりの室内を生み出す3ナンバー!|日産 ラルゴ ハイウェイスター Vol.1

       
ラルゴのルーツは1978年に登場したサニー/チェリーバネットにさかのぼる。運転席(前席)下にエンジンを配置するキャブオーバー商用車のライトバンやトラックがメインだったが、乗用ワゴンのコーチもラインナップしていた。そして82年、このバネットから派生した上級車種としてバネットラルゴがデビュー。その後、86年にフルモデルチェンジした2代目を経て、93年に登場したのが3代目で、この時からバネットの冠が外れ「ラルゴ」となった。

 従来同様エンジンを前席下に搭載するが、スタイルはそれまでの完全な1ボックスとは異なり、ノーズがせり出して前輪を前に配置したセミキャブオーバーとなったことが大きな変革。また、91年にバネットコーチの後継車としてデビューしたセレナとシャシーを共用するが、セレナが5ナンバーなのに対してラルゴは3ナンバー専用ボディで、上級車種という位置付けだ。90年代前半、ミニバン市場は拡大傾向を示していた。そこにバブル崩壊による不況が重なり、高級車は軒並み売れ行き不振。日産はラルゴでそのユーザー層を取り込むことを目論んだのだ。



サイドステップもハイウェイスター専用装備。ピンクのラインはオーナーのオリジナル。



フロントフード下にはスペアタイヤなどが収まる。



LEDハイマウントストップランプ内蔵のルーフスポイラーはハイウェイスターとGTパックに標準装備される。



デビュー時は2-2-3の7人乗りのみだったが、94年10月の改良で2-3-3の8人乗りを設定。また、95年8月の改良では2列目マルチスライドを採用。ハイウェイスターは7人乗りのみ。



2列目は回転して3列目との対座が可能。


SPECIFICATIONS
ラルゴ ハイウェイスター(W30)
全長×全幅×全高(mm) 4585×1745×1835
ホイールベース(mm) 2735
トレッド前/後(mm) 1485/1480
車両重量(kg) 1530
エンジン型式 KA24DE型
エンジン種類 直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 2388
ボア×ストローク(mm) 89.0×96.0
圧縮比 9.5:1
最高出力(ps/rpm) 145/5200
最大トルク(kg-m/rpm) 22.0/4000
変速比 1速2.785/2速1.545/3速1.000/4速0.694/後退2.272
最終減速比 前/後 4.363
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/マルチリンク
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/
リーディングトレーリング
タイヤ前・後 195/70R14・215/65R14
発売当時価格 268.8万円

ハチマルヒーロー 2019年 05月号 vol.53(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Akio Hirano/平野 陽

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