長い眠りから覚め、至宝のS20型エンジンは2550㏄に進化!|71年式 日産スカイラインHT 2000GT-R Vol.2

       
ある事情からGT‐Rに乗らなくなった時期があった。ただし、クルマは売却せずにアール・ファクトリーのピットで長い眠りにつくことになった。

 そのブランクからGT‐Rを復活させるべく、動き出したのが2012年のこと。エンジンはもちろん、各部のオーバーホールが必要で、仕様変更も同時に行うことになった。まず、GT‐Rの心臓であるS20型エンジンは、アール・ファクトリーの最新2.5L仕様でフルチューン。キャブは、セッティングが気難しいといわれるウエーバー48DCOEを組み合わせ、セッティングはアール・ファクトリーの相原達也代表におまかせ。ミッションは71Cにクロスレシオを組み込み、デフはR200でファイナルは4.6をセレクト。

また、復活にあたって外観はフルワークス仕様を目指し、前後のフルワークスフェンダーを入手。それに合わせるタイヤ&ホイールとして、フロントは15×10Jに225/45R15、リアは15×12Jに275/35R15という極太サイズを手配。もちろん、街乗りではありえないサイズだが、サーキットでは当時のイメージで、違和感なしだ。



旧車の楽しみ方には千差万別あるが、その中でもサーキット走行は全力で走りを楽しめる最高のステージだ。




フロントに装着されたオイルクーラーは、当時のスポーツオプション。装着にあたり、当時の仕様と同じテープが巻かれたホースを製作するというこだわりようだ。


キャブは、ソレックス50PHHを装着するオーナーが多い中、あえてセッティングが難しイタリア製ウエーバー48DCOE99/2をセット。相原代表のセッティングによって、富士スピードウェイでもストレスなく快調だった。ただし、まだ3回目の走行のため、セッティングの微調整はこれからとなる。



ミッションは71Cクロスを装着。シフトレバーの位置がズレるため、シフトゲート回りを新たに製作。ドライバーの足元には、滑り止めのプレートが敷かれていて、アクセルペダルも純正のオルガン式から吊り下げ式に変更し、ペダル類はノンスリップタイプに交換している。


掲載:Nostalgic SPEED vol.004 2014年 07月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo: Masami Sato/佐藤正巳 Motosuke Fujii(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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