45psだけど580kg! ワインディングロードではホンダS800を置き去りに!?|65年式トヨタスポーツ800 Vol.2

       
軽自動車より軽いボディでありながら驚くほどの安定感を見せる上、このクルマは洒落っ気が利いている。

 ルーフには脱着式のディタッチャブルトップを嵌め込んだ。簡単に取り外すことができ、手軽に気持ちいいオープンエアモータリングを愉しめたのである。トップを被せておけばセダンと変わらない快適性を確保でき、雨の日のドライブも苦にならなかった。

 動力性能を聞くと、多くの人は唖然とするだろう。エンジンは空冷の水平対向2気筒OHVだ。排気量は790ccで、最高出力は45ps/5400rpm、最大トルクも6.8kg‐m/3800rpmと、頼りない。スペックマニアは4気筒DOHCのホンダS800に軍配をあげるだろう。



 だが、実際に走らせてみると、実力は伯仲していた。信号グランプリでは何とかホンダS800についていけたし、高速道路のクルージングも余裕でこなす。そしてワインディングロードではS800やダイハツのコンパーノ・スパイダーを置き去りにした。

 サスペンションはフロントがダブルウイッシュボーン、リアは平凡なリーフスプリングによるリジッドアクスルだ。だが、バランス感覚は絶妙だった。また、580kgの軽量ボディが功を奏し、冴えたフットワークを見せつけている。



車体の全長、ホイールベース、キャビンの大きさや占める割合など、そのバランスが見事なトヨタスポーツ800。
取材車両は前期型で、68年3月からの後期型は、フロントグリルとリアナンバー灯などの意匠が異なる。それにしてもオーナーは、この「ヨタハチ」をすべて自分でレストアしたわけで、その仕上がりのよさは玄人並み。まさに感嘆に値する。



レストアでボディをドンガラにした後、各パーツ類もしっかりとクリーニング。シートはオリジナルと同じ仕様で張り替えた。フロアトンネルに被せてあるカバーは、生地を購入して自分でミシンで縫って製作した。



フロントグリルパネルとトランクリッドに付くバッジ。トヨタ2000GTの逆三角のバッジと同様に、当時、七宝焼きの技法を模して製作されていた。ちなみに取材車両に取り付けられているのはレプリカだ。

掲載:ノスタルジックヒーロー 2012年4月号 Vol.150(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Hideaki Kataoka / 片岡秀明 Photo:Satoshi Kamimura/神村 聖

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