「ケンとメリー」歴代で最も売れたスカイライン|73年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-R Vol.1

       
「愛のスカイライン」というキャッチコピーで大ヒットとなったC10系に続き、1972年9月に発表されたのが「ケンとメリー」をキャラクターに起用した4代目となるC110だ。

 この「ケンとメリー」に関しては、初代は陣内たけし(ジミー)とダイアン・クレイ、2代目には前田俊彦とテリー・ミラーを起用。このカップルがさまざまなシチュエーションで楽しそうにデートするCMが好評で、16編も撮影された。しかも、CMで使用した「ケンとメリー・愛と風のように」(BUZZ)のレコードは、30万枚を超える大ヒット。相合い傘のマークが入ったグッズ類も爆発的な売り上げを記録した。

 また、C10系ではボクシーなハコ型デザインだったが、C110は完全にスタイルを一新。ボディサイドのサーフィンラインは、よりシャープでスポーティーに見せるデザインとなり、ファッショナブルなクルマへと変貌を遂げるきっかけとなった。また、C10系では角形テールランプが採用されていたが、C110系では丸形が復活。これ以降の歴代スカイラインにおいて、丸形テールランプが伝統として継承されていくことになった。

 デビュー当初のバリエーションは、4ドアセダン、2ドアハードトップ、ワゴン、バンの4種類。エンジンは直列4気筒SOHCのG16型とG18型、直列6気筒SOHCのL20型を搭載。S50やC10と同様に、4気筒エンジンはショートノーズで、6気筒はロングノーズのGTという設定になっていた。


S20型エンジンは、20年ほど前にスポーツコーナーでOHしたままらしいが、今でもサーキット走行を楽しめるほど絶好調だ。



リアは、9.5×15インチで、タイヤは前後とも225/50R15を履く。リアのディスクブレーキはGT-Rの純正。ただし、パッドを替えてもあまり効きがよくないとか。



横Gがかかった状態でも安定した燃圧を得るため、トランクの電磁ポンプ横にコレクタータンクを設置。



RSスタートのカーボン製ボンネットに変更しているため、浮き上がり防止にエアロキャッチのボンネットピンを装着。ちなみに、ボンネットの白いカラーは、塗装ではなくカッティングシートによるもの。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2012年4月号 Vol.150(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Motosuke Fjii/藤井元輔

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