「その迫力あるエンジン音に憧れていました」兄も持っていたS54Bを自らも購入した21歳のオーナー|65年式 プリンス スカイライン 2000 GT Vol.2

       
【65年式 プリンス スカイライン 2000 GT Vol.2】

 この2000GTは販売期間が7カ月間しかなかった。65年9月からは1キャブ版を2000GT-A、3キャブ版を2000GT-Bと改称したため、現存しているオリジナルの2000GTは個体も少ない。だがスカイラインの車名として、排気量を表す2000とグレード名のGTを組み合わせて「2000GT」を名乗ったクルマは、このモデルが最初。後に隆盛を成すスカイライン2000GT伝説の原点は、このS54ということになる。

 取材車両のオーナーは、自動車関連メーカーに勤める村松正幸さん。まだ21歳の若さだ。47年前のクルマをなぜ所有することになったのか? それには育った環境が大きく影響している。

「父親は元日産サニーの整備士で、中学生の頃にはB10サニーを改めて買っていました。兄もプリンスのクルマが好きでS54Bを持っていて、その迫力あるエンジン音に憧れていました」

 小学生の時から、いつかはS54スカイラインに乗りたいとずっと思っていたという。



アルミ製ボディを持つルームミラーも、2000GTのオリジナル。当初は樹脂製が付いていたが、当時の姿にこだわって交換した。



オーナーのお兄さんが秘蔵していた2型用の新品燃料キャップを装着。ご覧のようにふたがスライドしてカギ穴を隠すようになっている。


乗車定員5名ということで、後席には3名が乗れる。ただしリアホイールアーチもあり、2名でちょうどかもしれない。



ラジエーターコアサポートに付く型式プレート。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2012年6月号 Vol.151(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo: Kazuhisa Masuda/益田和久

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