ウエーバー45DCOE17に換装! パワーアップしたエンジンを積む1台|70年式 トヨタ 2000 GT Vol.2

       
注目のパワーユニットはクラウンに採用されていたM型直列6気筒SOHCをベースに、ヤマハの手によってDOHC化された3M型を搭載。

3基のソレックス・ツインチョークキャブレター40PHHによって最高出力150ps/6600rpm、最大トルク18.0kg‐m/5000rpmを発揮。当時の2Lユニットとしては、最強のスペックを誇っていた。

これに5速ミッションを組み合わせ、最高速は220km/h、0→400m加速は15.9秒のタイムをたたき出した。

 トヨタ2000GTが人々の前に姿を現したのは、65年10月に開催された「第12回東京モーターショー」の会場だった。

ただし、参考出品のため、リトラクタブルヘッドライトの形状やウインカー、ドアノブ、インパネなどのデザインが異なり、足元にはワイヤースポークホイールが装着されていた。

 また、デビューまでの間、66年5月に富士スピードウェイで開催された「第3回日本グランプリ」に出場し、3位に入賞。

6月には「鈴鹿1000kmレース」で1‐2フィニッシュを飾った。そして、さらなる難関として、日本車として初となるスピードトライアルに挑戦。見事に3つの世界記録と13の国際記録を打ち立て、耐久性、信頼性の高さを実証してみせたのである。



インパネは航空機のレイアウトが取り入れられた。右のスピードは250km/h、左のタコは9000rpmまで刻まれたフルスケールメーターで、文字盤を覆う透明カバーは、平面ではなく凸面となっている。



ラゲッジスペースには純正の据え置き型クーラーユニットを装備。



純正はソレックス40PHHにインダクションボックスが装着されるが、エンジンのチューニングに合わせ、ウエーバー45DCOE17に換装し、ファンネル仕様に変更。



特徴的なダブルバブルのルーフデザインは、横風安定性を高めつつ、ルーフ強度の向上にも効果的だった。

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掲載:ノスタルジックヒーロー 2012年6月号 Vol.151(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:HIRANO AKIO/平野 陽

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