ハコスカ31万447台のうち、HTのGT‐Rは1197台。その100番台の1台|71年式 日産スカイラインHT 2000GT-R Vol.3

       
また、2ドアハードトップのGT-Rから採用されたリアのオーバーフェンダーは、当時の若者の憧れの的でもあった。

4ドアセダンのGT-Rは、リアのタイヤハウスを拡大するためにサーフィンラインをカットしたデザインだったが、よりワイドなタイヤを装着することを想定し、ハードトップではオーバーフェンダーを追加。

レースにおいても、圧倒的な速さを見せ、50勝以上という金字塔を打ち立てたGT-Rを象徴するスタイルとなった。



 このKPGC10は、1197台が生産されたうちの、100番台の車台番号を持つ初期に生産された1台。

ボディは徹底的にレストアが施され、内装も含めてオリジナル重視で仕上げられている。

一方、珠玉のS20型エンジンをはじめ、足回りやブレーキなどにはオーナーのこだわりが盛り込まれて、現代のクルマに引けを取らない実力を秘めている。

一生を共にできるクルマ、それがスカイラインGT‐Rだ。


貴重な新品パーツを多用し、ドンガラ状態から妥協することなくフルレストアを行っているため、完璧な仕上がりを見せる。完成後1年あまりのため、まるで新車のような輝きを放っている。C10系の総販売台数は31万447台で、うちGT‐Rは1945台(生産台数は、PGC10が832台、KPGC10が1197台)。



ホイールは前後ともRSワタナベの15インチマグホイールを履く。奥に見えるブレーキは、APレーシングのキャリパー&ローターで、抜群の制動力を発揮。



燃料タンク右側には、ガソリンをキャブに送るための電磁ポンプと燃料フィルターが装備される。トランク内の荷物が当たらないようにポンプはカバーされている。



ハーネス類も新品に交換済み。メーターパネル下のボックスは純正のベンチレーターだ。



GT-R専用のバケットシートは71年式の米粒柄で張り替えられていて、純正オプションだった助手席側の3点式シートベルトも装備。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2012年4月号 Vol.150(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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