66年6月、ビートルズ来日からひと月、日産とプリンスは合併。そして誕生した「ダイナミックファミリーセダン」|71年式 日産スカイラインHT 2000GT-R Vol.1

       
ビートルズが来日し、武道館公演を行って日本中を歓喜の渦に巻き込んだのは、1966年6月末のこと。その1月後の8月1日に、国内メーカーの中でも、屈指の技術力を誇っていたプリンスと日産が合併した。

 合併後もS50系スカイラインは日産から販売されていたが、68年8月に合併後初となるスカイラインを発売。これが旧車人気ナンバー1の「ハコスカ」と呼ばれる3代目C10スカイラインだ。当初は、直列4気筒SOHC1593ccのG15型エンジンを搭載する4ドアセダン(C10)とエステート(WC10)、バン(VC10)というラインナップで、リアフェンダーに流れる特徴的なサーフィンラインが、この後の5代目まで続くスカイラインのシンボルとなった。

 4気筒エンジンのモデルが先行したが、10月にはS54系の手法と同じく、バルクヘッド前方を延長し、直列6気筒SOHC1998ccのL20型エンジンを搭載したGT(GC10)がラインナップに追加され、より快適なグランツーリスモへと進化した。この頃のキャッチコピーは「ダイナミックファミリーセダン」というものだった。


新車のようなボディの下側をのぞいてみると、マフラーは職人かたぎのチタン製マフラーをはじめ、ピローボール式スタビライザー、強化ブッシュ、アラゴスタ車高調、調整式スイングアーム キャンバーゼロ、レース用R192アルフィンデフカバーなど、お宝パーツで完全武装。



キャブはウエーバー45DCOE152のファンネル仕様。リンケージ類も新品のためガタつきもない。



リアスポイラーの裏側には「SKYLINE」の文字が彫られていて、トランクリッドに映り込む。



リアもディスクブレーキに変更しているため、エンジンルーム内のマスターシリンダーは、7/8に容量アップ。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2012年4月号 Vol.150(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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