「クジラクラウン」という愛称で親しまれた4代目|71年式 トヨタ クラウンスーパーデラックス Vol.1

サイドフラッシャーはアッパーグリルの延長上にあり、スピンドルシェイプを強調している。全体的な丸みを帯びたデザインからクジラクラウンと呼ばれた。

       
71年2月16日にクラウンシリーズはフルモデルチェンジを受けて4代目へと進化した。スピンドルシェイプと呼ばれる丸みを帯びたデザインで、ボンネット前方にアッパーグリルが存在する特徴あるデザイン。後に「クジラクラウン」呼ばれ、親しまれた。

 安全、快適、豪華さ、高速対応などがモデルチェンジの要で、さまざまな新規項目が追加された。オートロック、足踏式ラジオサーチボタンなど、高級車らしい装備も充実している。

 4代目から最高級車両のスーパーサルーンが追加され、ハードトップは車種系列をセダン同様に拡充している。電子制御装置も増え、オートドライブまでオプション設定されていた。

 同年4月26日に2.6Lシリーズを追加。大型までカバーするラインナップが揃った。2.6Lは車種を増やし、クラウンは合計で70車種を超えた。
 73年2月2日にマイナーチェンジを行い、フロントグリル、テールランプ回りのデザインを変更。エンジンの公害安全対策を施しつつ、チューニングでのパワーアップを実現している。

 特徴ある4代目クラウンは、74年10〜11月に5代目へとモデルチェンジした。そして、再び直線的ラインが復活し、新たなクラウンが誕生する。

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先進的なスタイルのスピンドルシェイプ(紡錘型)を採用した4代目クラウン。空力性能向上を目指した。前後三角窓を廃止したデザインも英断といえる。



三点式シートベルトが標準装備された。スーパーデラックスではシートの表面は通気性発泡ビニールレザーを採用している。



プレートのMS70-KFはフロアシフトの4速を意味する。


掲載:ノスタルジックヒーロー Vol.140 2010年8月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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