275ps! 国産最後のソレックスキャブ純正装着車は国内未発売のラリーカー|悲運のグループBカー ニッサン 240RS Vol.1

       
モータースポーツで暴れるために生まれてきた駿馬、それがニッサン240RSである。活躍の舞台はWRCを中心とする海外のラリー競技だった。ベースとなったのは、S110の型式で呼ばれる3代目シルビアのホットバージョン、2000RSだ。オーバーフェンダーでボディを拡幅し、FJ20型をスケールアップしたFJ24型直列4気筒DOHC4バルブを積む。

 開発は81年から始まり、開発コード「831」を名乗っている。82年には公認ヘッドを組み込んだLZ20B型直列4気筒DOHC4バルブエンジンを積むグループ4仕様のシルビアがラリーに挑んだ。このテスト参戦したラリーカーは、量産型の240RSよりオーバーフェンダーが小ぶりだった。

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日本で最後のソレックスキャブ純正装着車となった。標準仕様は240psで、ワークス仕様は50PHHキャブを2連装し、275psにパワーアップされた。



FJ20型DOHC4バルブのボアを3mm、ストロークを8mm延ばしたFJ24型エンジン。高回転で威力を発揮する。



フロントには、走り好きのオーナーの好みでサポート性とホールド性に優れた、ヘッドレスト一体型のバケットシートを装備している。



機能的に配置されたペダル類。フットレストはレストア時に装着した。



リアエンドに装着されたスポイラーが際立つ。

掲載:ハチマルヒーロー 2010年 05月号 vol.13(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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