世界一有名なタイムマシン「デロリアン」 1

デロリアンDMC-12

世界的大ヒットを博した映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズでタイムマシンとして出演したことから、現在ではハチマル時代のシンボルともなっているデロリアンDMC-12。その波乱万丈のストーリーは、ある悲運の経営者の夢からスタートした。かつてGM本社でポンティアック部門担当の副社長まで上り詰め、「元祖マッスルカー」とも呼ばれている傑作車、ポンティアックGTOを生み出したことでも知られるジョン・ザッカリー・デロリアンが、自身の理想のクルマを作るためにGMを辞職。1975年10月、デロリアン・モーター・カンパニー(DMC)を起こしたのだ。

 アメリカの「モータウン」ミシガン州デトロイトに本社を構えたデロリアンだが、彼が創ろうとしたのはそれまでビッグ3が生産してきた恐竜のごときアメリカ車たちとは一線を画した本格的GTカー。そこで優秀なエンジニアリング部門を持ち、スポーツカーでも確固たる実績を挙げている英国・ロータス社に開発を依頼した。
 ところが、生産拠点の決定に手間どったことに加えて車両の開発も難航。初の生産車DMC‐12のデビューは81年まで待つことになった。

フロント
エンブレム
ドア
バンパー
リア

ハチマルヒーロー 2014年11月号 Vol.26(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Hiromi Takeda/武田公実 photo:Daijiro Kori/郡 大二郎

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