ワンオーナー21年、チューニングして100psオーバー!|ダイハツ ミラターボ TR-XX EFI Vol.3

       
オーナーのM・Kさんは、なんとこのミラを21年もの間、維持している。M・Kさんがミラターボを買ったのは、ちょうどバブル経済真っ盛りの時代。近所のディーラーに新古車状態で並んでいたのを見つけ、飛びついた。当時は毎月の給料が右肩上がりで伸びていくほどの好景気。給料のほとんどをクルマの維持・チューニング費に当てていたという。

「それこそ新車で高級車が買えるくらいの金額をかけましたよ。その頃はこのミラでサーキットを走ったりもしていましたから、毎月何かしら手を入れていたような気がします」

 このミラターボは、エンジンをNERというショップで組み、パワーハウスDTMでトラスト・e-マネージ アルティメイトを使ったコンピューターセッティングを施す。GT戸田オリジナルタービン、DTMエキマニ加工、HKSアクチュエーター、インタークーラー、特注ラジエターなどを備えて最高出力は100psをオーバーするという。

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 このエンジンに合わせた足回りは、フロントがkg/mmのレース用バネとオートジュエル製ダンパー、それにクスコのピロアッパー。リアがテクニカのダンパーにオートジュエルのバネを組み合わせた。

 今となっては部品がなく、旧車オーナーと同じ悩みを抱えている。なので普段は乗ることはなく、雨に当てないようにガレージ保管しているのだそうだ。550軽自動車を他にも所有しているM・Kさんだから、バッテリーを上げずにすべてを維持することだけでも大変な苦労なのだろう。


ミラターボTRは85年8月に発売、その直後の11月にエアロパーツを装備したTR-XXを追加。このクルマにはさらにピットイン桑島のリップスポイラーが装着される。


軽ボンネットバンという新たなジャンルが確立された70年代後半から80年代前半。すでに地方を中心にクルマは人々の生活になくてはならない存在となっていた。それを支えた軽ボンバンに、ミラターボは新たな時代の幕を開けるがごとく登場した。


エンジンはオーナーの好みにより大幅にチューニングされている。そのためサブコンピューターとしてトラストのe-マネージ アルティメイト で大容量インジェクターを制御。

掲載:ハチマルヒーロー 2010年 05月号 vol.13(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Mituaki Morishita /森下光紹

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