復元カレラ Vol.4|駐車場に戻ると、ニコニコのドヤ顔。走る、曲がる、止まるは完調。でも外見はそのまんま|R360レストア

       
駐車場に戻ると、ニコニコのドヤ顔で待っていた荻原さん。そういえば前回「フルレストアしてしまうと、きれいになりすぎてなかなか乗れなくなるので、このR360ではいい案配の仕上げ方を実行する」と言っていたのだが、それはどんな方法なのか。


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 機関のほうは、冷間でチョークを引いて、セル瞬間一発でかかるほど絶好調。内装はトリムやクッションなどをクリーニングして、すっかりきれいな状態になっていた。で、残るは外観なのだが、こちらは復元カレラが最も得意とする作業なわけで、どんなすごい技で仕上げるのだろう。荻原さんにその方法をたずねてみると、あっさりと「そのまんまです」との答えが返ってきた。


 ボディのサビとかハゲ、シミをそのままにして、上からクリア塗料を何層にも重ね塗り。ツルツルピカピカに磨き上げるのだという。


もちろん復元カレラが手がけるのだから、単純に厚塗りするだけではないはず。


暖機後のアイドリングも一定で、空冷V型4サイクル2気筒OHV、ドライサンプというユニークなBC型エンジンが、生き生きと回っていた。



フロントサスペンション&ステアリング機構一式も整備後に再塗装され、元の位置に戻された。走るほうに関しては、すでに完成している。



特にクッションは、劣化した当時物の保護用ビニールが表皮材に張り付き、それをはぎ取るのに苦労したとか。



ウエザーストリップも交換されるので、雨の日にも気兼ねなく運転できそうだ。


右ドアのサビの上に、真っすぐ延びるドアモール。実は写真のように、へこんでいた。ステンレス製で幅約10mmのモールのへこみ。


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荻原さんは裏から手でたたいて写真のように修復した。見事な技だ。

掲載:ノスタルジックヒーロー 2012年2月号 Vol.149(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Nostalgic Hero/編集部&FUKUGEN CARRERA/復元カレラ

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