「フラットトルクで全域ストレスなく乗りやすい」リッター100㎰相当の230㎰エンジン|唯一無二の510 ダットサン・ブルーバード 1400 デラックス Vol.3

       
オーナーの菅田さんによると、その乗り味は「フラットトルクで全域でストレスなく乗りやすい」とのこと。もちろん高回転域での伸びも抜群らしい。

 ここまでハードコアなエンジンを積みつつも、菅田さんはこの510を色気のあるカスタムで包み込むことを選んだ。510ベテランが作る「最後のクルマ」として、その作業は足回りからブレーキ、ホイール、ボディ、内装と、全てに及んだ。

元々アメリカのカルチャーも好きな菅田さんは、アメリカでの510カスタムのトレンドも熟知しており、見た目はモダンなクルマとしてこの510をフィニッシュさせた。

日産レーシングの血と、アメリカンカスタムテイストをミックスするこの技は、まさにベテランの手腕。

真似しようと思っても真似できないこの雰囲気こそが、この510が持つオーラの正体だ。


希少なヘッドを入手し、カスタムテイストあふれる愛車に搭載したオーナー。このブルーバードにはこだわりが詰まっている。


「LRヘッド」は、「サファリヘッド」、「オプションヘッド」、「FIAヘッド」とさまざまな別名を持つ、往年の日産ワークスがラリー等で使用したレース用のスペシャルヘッドだ。言わずもがなその存在は貴重で、今ではほぼ幻の存在と言ってもいいほど希少な品となっている。



排気ポート形状がL型と違うので、フランジから製作した4-2-1集合のエキマニ。



LRヘッドの証ともいえるのが、ウオータージャケットと一体型となった専用インマニ。通常のL型と異なり、丸形の吸気ポートの間に水穴が設けられていてヘッドを効率よく冷却できるようになっている。φ50mmという大口径ソレックスは大径ポートを持つLRヘッドにマッチする。



コイルはマロリーのプロマスター。これもアメリカ製で見た目もカッコ良い。



エンジンや外装もスゴイが、内装のクオリティーも凄い。純正状態をキープしつつも各部をセンスよくアレンジしているのが分かる。



室内には7点式のロールケージが入るが、何と全て赤ステッチのカーボン風レザーで巻かれている。こうすることで目立ちがちなロールケージが、インテリアと同化するのだ



Nostalgic SPEED vol.003 2014年 3月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)


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text:Takayoshi Suzuki/鈴木貴義 photo:Akio Hirano/平野陽

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