吸排気と冷却面を効率化した「幻のLRヘッド」をさらに2.3L仕様フルチューンへ|唯一無二の510 ダットサン・ブルーバード 1400 デラックス Vol.2

       
LRヘッドは当時のレース用パーツで、そのポート形状に特徴がある。吸気ポートはノーマルのL型に比べ角度の付いたハイポート仕様になっており、よりストレートに燃焼室に混合気が入るようになっている。

また排気ポートはノーマルのL型が角形なのに対し、丸型で作られていて、排気効率を重視した設計となっている。

LRヘッドはこうしたポートの拡大化のためか、ウオータージャケットの設計も独自の物となっており、大量の水を回すためインマニと一体となった専用の外付けウォータジャケットを必要とするのも特徴だ。

 吸排気と冷却面において効率化を追求したこのスペシャルヘッド。菅田さんは横浜の510スペシャルショップ「リフレッシュ60」が所有していた物を譲り受けた。

それと同時に、リフレッシュ60でエンジンの製作を開始。組み合わされる腰下はL20B型で、2.3L仕様のフルチューンを組んだ。

それにソレックス50PHHを組み合わせ、NAエンジンとしては一つの究極とも言える、リッター100㎰に相当する230㎰を達成したというから驚きだ。



余分な配線を隠し、見せることを意識したエンジンルーム。ヘッドカバーはこれ見よがしににポリッシュせず、あえてウエットブラストの鈍い輝きを選んだ。エンジンルーム全体は、赤いメタルフレークを混ぜたグレーでペイント。


デストリビューターとプラグコードははMSD製を装着。こうした各部のちょっとしたパーツは徹底してアメリカ製を使用しているのもこの510の特徴。



フューエルレギュレーターもエアロモーティブ製と、USパーツをチョイス。こうしたパーツ選びの積み重ねが、エンジンルームの雰囲気を決める。



タコメーターは純正位置にさりげなくDefi製を配置。目立たせないのがポイントだ。



マフラーはステンレス製で出口はφ76.3㎜。



テールも同様に樹脂トリムの72年式の物を移植。


ブレーキはVW&アウディチューナーのCOX製をチョイス。

Nostalgic SPEED vol.003 2014年 3月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Takayoshi Suzuki/鈴木貴義 photo:Akio Hirano/平野陽

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