FC3S RX-7のタービン交換仕様ならぶち抜く! LRヘッドを搭載|唯一無二の510 ダットサン・ブルーバード 1400 デラックス Vol.1

最終年式となる72年式にのみ採用された樹脂製のグリル。日本では不人気アイテムだが、北米仕様の510には設定がなかったため、アメリカ人オーナーがみんな欲しがるアイテム。

       
2009年の横浜ホットロッドカスタムショーで、この510はデビューした。明るいオレンジ色のボディに大径ホイール。

アメリカの510オーナーに人気の’72年式グリル、「JDMグリル」をあえて装着していることからも、この510がアメリカで盛り上がる510カスタムのトレンドを採り入れた、旬なクルマであることは明らかだった。

しかしこの510が目指したのは、そうしたイマっぽさだけではない。ボンネットの下に鎮座するのは、日産マニア垂涎のLRヘッドを組んだエンジン。

そう、この510は、オーナーが思い描いた究極の510を具象化した1台なのだ。



 オーナーの菅田竜哉さんは、これで510を所有するのは6台目というベテラン。510に関するパーツやグッズも幅広く所有しており、仲間内では510のスペシャリストとして知られている人でもある。

そんな菅田さんが、「これが最後の1台」と決め、全身にこだわりを詰め込んだのがこのクルマだ。なかでもLRヘッドには思い入れがあった。その昔、南部ゼロヨンを見に行っている時、めっぽう速い510がいた。

FC3S RX-7のタービン交換仕様レベルならば、ブチ抜くほど速かった。その510がLRヘッドを搭載していると聞いたとき、菅田さんの中にその名前が強烈にインプットされた。


シートは運転席がレカロTS-G、助手席がSR-3。黒×赤でまとめたインテリアの中で、緑のタカタハーネスが映える。


油温、油圧、水温と、Defi製追加メーターはセンターパネルにまとめて配置。カーボンパネルをさりげなく使っている。


トランク内もエンジンルーム同様、グレーに赤のメタルフレークを混ぜたペイントが施される。コレクタータンクと燃料ポンプもここに設置。燃料ポンプもカーターというアメリカ製の物を使う。



ニスモホイールは、オールブラックでパウダーコートした後に、車体に「メタル感」を足すべくリム部分を切削したというこだわりの一品。



フロントヘッドカバーと純正フューエルポンプカバーは、なんとチタンでワンオフ。焼き色も付いていい感じだ。


Nostalgic SPEED vol.003 2014年 3月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Takayoshi Suzuki/鈴木貴義 photo:Akio Hirano/平野陽

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