エアジャッキを装備したストリート仕様|72年式 日産フェアレディ240ZG「なっちゃん号」Vol.2

       

まるでレースカーのようにエアで車体を持ち上げる


鮮やかなオレンジに全塗装されたボディは、RSスタート・オリジナルのフロントスポイラーやリアスポイラー、そして5分割のGノーズに加え、フェンダーやドア、リアゲート、ボンネットなど、外板パーツのほとんどをFRPやカーボンに変更。さらにウインドーはフロント以外すべてアクリル製に変更。この徹底した軽量化も、今回のデモカー造りにおける大きなポイント。


 その一方で、強靭なボディ作りにもこだわっている。12点式のロールケージはボルト留めではなくすべて溶接留めとし、さらにバルクヘッドを貫通してフロントストラットにロールバーを延長して溶接することで、さらなる剛性アップを狙っている。また、フロア下フレームは後期を参考にして延長し、各部にスポット増しを施すなど、徹底したボディ補強が行われ、レーシングマシンレベルの強靭なボディを作り出している。


そして圧巻なのが、レーシングマシンと同じエアジャッキを装備している点だ。ストリートカーとして製作しながらも、メンテナンスのしやすさに加え、“カッコいいから!”ということで装着したという。こんな遊び心のあるパーツチョイスも、RSスタートらしい特徴のひとつだろう。




メーターはスタックのST8100を真正面にセット。さまざまな情報を表示することが可能なので、追加メーターはナシ。

関連記事:ワザあり! 3.1Lのフルチューンのスッキリ・エンジンルーム|72年式 日産フェアレディ240ZG「なっちゃん号」Vol.3



シートはSPGタイプのオリジナルで、ダットサンバケットに似た生地を使い、さらに鋲を打つことで、レトロな雰囲気と抜群のホールド性を両立。シートベルトはウィランズの5点式を装備する。12点式ロールケージのサイドバーは乗降性を考えて上側は斜めに、下側はストレートのレイアウト。



足回りには定評のあるオリジナルのオーリンズ車高調をセット。アーム類はすべてピロ化され、ブレーキはオリジナルのブレンボキャリパーキットがおごられる。


リアもフロント同様にオーリンズとピロ化によって、絶妙なセッティングを実現。右フェンダー奥には、燃料ポンプが空気を吸い込むのを防止するため、コレクタータンクを設置してある。



エアジャッキは前後左右に計4本装備され、素早くかつ安全に車体を持ち上げることが可能だ

パワートレインなどについては、続編(5月27日公開予定)にて。

掲載:ノスタルジックヒーロー 2011年 10月号 vol.147(記事中の内容はすべて掲載当時のものです

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Motosuke Fujii/藤井元輔

RECOMMENDED

RELATED

RANKING