大人の遊びだから。本気でレプリカをつくってラリー参戦!|DATSUN 240Z RALLY VERSION Vol.2

バンパーはオリジナルのスチール製のものが手に入らなかったため、クラブS30のメンバーから借りたバンパーで鋳型を作り、グラスファイバーで製作した。

       
大人の遊びだから、クルマ造りには徹底してこだわった。

モデルにしたのは、1972年のラリーモンテカルロ3位入賞車。

知己を頼って、日産の座間記念庫に保管されている実車を見学。

細部の写真を撮影して完全なレプリカを目指した。

左ハンドルの輸出仕様HLS30のボディも、探しに探した末に、埼玉県のショップで発見。

しかし……。

関連記事:1度ならず2度の出場を果たす。すべてはモンテカルロのために|DATSUN 240Z RALLY VERSION Vol.3


「カルフォルニアからきた黄色のZ。

まあまあの程度だと思っていたんですが、バラしてみたらボディが腐っていて使い物にならなかった。

だからもう1台、程度のいいS31を見つけてきて、そのモノコックに左ハンドル仕様を移植したんです」




 排気系、バンパーなどオリジナルが見つからなかった部品は新たに起こすことに。

足回りに関しては、当時の資料を手にいれて減衰力やバネレートの再現にまでこだわったという。

レストア作業は07年の夏ごろに始まり、仕上がったのは翌年夏。

09年のラリーモンテカルロ・ヒストリックに間に合った。

製作費用と参戦費用で結構なお金がかかったが、十分に楽しめたと池内さんは言う。




タイヤ+ホイールは09年出場時にはミシュラン+レプリカ仕様のマグを使ったが、今回は軽量化のため、ヨコハマ+RSワタナベのアルミに変更。

ちなみに写真のタイヤはスタッドレスのアイスガードiG30で、サイズは前後とも205/70R14となっている。





ラリーモンテカルロ・ヒストリックは、かつてのラリーモンテカルロと同じく、欧州各地からスタートする「コンサントラシオン」を採用。





ライトカバー内にこだわりの加工が施される。

アルトーネン車と同じようにエア抜き用のパイプを装着しているのだ。





池内Zは、スコットランドのグラスゴーをスタート。

それを示すステッカーがリアフェンダー上に張られる。




掲載:ノスタルジックヒーロー 2011年 10月号 vol.147(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Hiramatu Hideki/平松秀樹 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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