どんなクラシックポルシェでもしっかりと対応してくれる安心感|ポルシェ クラシック パートナー  Vol.2

作業中のピットには、356と964が並ぶ。

       
●ポルシェ・クラシック

正規ディーラーが対応してくれる安心感


実際のサービス入庫に関する手続きはどういう手順かというと、まずは車両のチェックから行われる。そこからお客さまの要望する補修内容をクラシックマネージャーと相談のうえ、見積を製作。

 必須ポイントは、現代の日本においての保安基準に適合させること。法令遵守は避けては通れない。そして、見積のメニューを元に実際に作業を行う内容を相談していくことになるのだが、メカニックがコンディションをチェックしており、基本はすべて行うことがベスト。あとは予算によって内容を変更するのが一般的となる。


クラシックパートナーを依頼したお客さまが最初にクルマを入庫する場所。
パーツの展示や車両診断する機器が置かれている。
工場内はポルシェファンにとって、気になるクルマやパーツが満載だ。

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   なお、ポルシェセンター青山の世田谷認定中古車センターでは、クラシックを担当するメカニックは本国のトレーニングプログラムを習得したクラシックテクニシャンマイスターの資格を有している。日本には5名が存在するが、そのうち3名がこの店舗に在籍しているというから、日本を代表する凄腕のポルシェファクトリーと断言できる。

 ちなみにクラシック部門で対応しているのは、ポルシェのクラシックの定義で、生産中止になって10年たったモデルなので、水冷の996、986以前のモデル。これ以降のモデルは、通常部門で普通に対応している。  

 そして部品供給に関しては生産中止になっていても、クラシックパートナーのポルシェセンターでは特別な手配を依頼する権限を有している(当時の発注先などが消滅しているなど、物理的に無理なものを除く)。そういうことから純正パーツが今でもしっかり供給できる体制を有していることもポルシェが歴代モデルに対して、並々ならぬケアをしているあかしだ。

 もちろん補修やレストア、パーツ供給だけでなく、車両本体の販売も始めている。正規ディーラーが販売するクラシックモデルだけに、オリジナルコンディションであり、パフォーマンスも当時を彷彿させる性能を維持している。ポルシェは普通にポルシェセンターに行くことが、クラシックから最新モデルまで、間違いない選択なのだ!






オーバーホール作業中の空冷エンジン。内部もしっかりチェックして不具合を解消する。もちろん完璧なタイミング調整が行われるので、作業後は完調となること間違いなし。



ミッションのオーバーホール作業では、すべてバラしたうえでメタル類もしっかりチェック。これも完璧を期する作業となっている。



細部まで細心の注意を払ってチェックする。これは356のホイールだが、センターピンを調整しているところ。



クラシックモデルのトピックスや再生産部品が掲載され、年に2回程度発行されるクラシックカタログ「ORIGINALE」。
世界各国のポルシェクラシックパートナーに配布されている。これは日本語版。




ポルシェがクラシックモデル用に最適な設定となるよう、新規に開発された油脂類。




ライトベゼルやブレーキ、オイルクーラー、各種のランプ類やドアハンドルまで、クラシックモデル用の純正パーツがしっかり用意されている。クラシックパートナーでは、クラシックパーツの再生産を依頼できる。




掲載:ノスタルジックヒーロー 2019年10月号 Vol.195(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:NostalgicHero/編集部 photo:Ryota Sato/佐藤亮太

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