モディファイパーツはアメリカ国内はもちろん、日本やフィリピンから入手することも|1981年式トヨタ カローラ デラックス  Vol.3

日本では最もベーシックなグレードにしか設定のなかった2ドアセダンは、当時でさえ見かけることが少ないモデルだったが、アメリカではかなりポピュラーな存在。今見直すと、このボクシーなフォルム、しかも2ドアセダンというところが、逆に新鮮だ。

       
【1981年式トヨタ カローラ デラックス  Vol.3】

【2】から続く

 ロサンゼルス郊外のオーナーがモディファイを加え、3S-GE型エンジンを搭載した2ドアセダンのカローラデラックスのカスタムは外装にも及ぶ。

 アメリカでは販売されなかった3S‐GE型エンジンや、JDM(日本国内仕様の)バンパー、フェンダーミラーなどのレアパーツは、アメリカ国内の専門ショップや解体ショップはもちろん、日本や、故郷であるフィリピンから購入したもの。

 ところで、トヨタの旧車オーナーには、圧倒的にフィリピーナが多いが、それは子供のころ故郷で多く走っていたという親しみからくるものだ。オーナーも、そんなノスタルジーからトヨタ車を好み、過去にもKP61やAW11などのトヨタ車を乗り継いできた。

 悩んだ揚げ句にチョイスしたRSワタナベのホイールにベーシックグレード用の鉄バンパー+フェンダーミラー、そして強烈な3S‐GE型のエンジンという組み合わせには、そうした郷愁と、日本車に対するリスペクト、そしてアメリカの自由なクルマ遊びのアイデアが詰め込まれているのだ。


USの旧車界ではかなり人気のアイテムらしいキーの専門メーカーであるSOLEX社製のロックを使用するトランクキーなど【写真25枚】



センターコンソールには各種メーター類をビルトイン。左上から時計回りに、油温、油圧、燃料、水温、電圧の各メーターが並ぶ。すべてオートメーターで統一。





インテリアは至ってシンプル。ダッシュボードはカーボンレザー貼りで覆ってDXのチープ感を払拭。メーターは中央にオートメーターのタコメーターを配置する。





助手席グローブボックス下の位置に当時もののパイオニア・カセットステレオデッキをセット。その隣にメモリーオーディオユニットを搭載し、最新のデジタルソースにも対応。しかもデジタルオーディオユニットを加工しパイオニアのデッキと連携させ、ボリュームなどのコントロールはオールドスクールなパイオニアのデッキでコントロールできるようになっている。






エンジンルーム内をすっきりと見せたいためマスターシリンダー類は、バルクヘッドの室内側に設置。助手席ダッシュボードの上部にタンデムのブレーキマスターシリンダー、クラッチマスターシリンダーのタンクが顔をのぞかせる。




1981年式トヨタ カローラ デラックス
SPECIFICATIONS 諸元
●エンジン
3S-GE型エンジン載せ替え、4連独立スロットル (40mm)、ステンレス製ハイライズ4-1エキゾーストマニホールド、カスタムインテークマニホールド、HKSアジャスタブルカムギア、ワンオフマフラー、スポーツインジェクション、アールズ オイルクーラー、グリフィンアルミラジエーター、デュアル電動ファン、サミット フューエルプレッシャーゲージ、エレクトロモーティブ テックGT
●駆動系
トヨタ W58 5速MT、ワンオフ1ピースプロペラシャフト、アイシン クラッチ、GT用リアデファレンシャル
●足回り
T3サスペンション、KYB AGXショートストロークショック、RCAブロックス アジャスタブルキャンバープレート
●タイヤ
フェデラル F/Rとも185/60R14
●ホイール
RSワタナベRタイプ F/Rとも9J×14
●エクステリア
カスタムライトブルー ボディペイント、JDM(日本国内仕様)クロームバンパー、フェンダーミラー、シビエ ヘッドライト、ボッシュ フォグランプ/バックフォグランプ
●インテリア
レカロLXシート、シュロス4点式ハーネス、オートメーター ゲージ、パーソナル ステアリング、ワークスベル クイックリリースハブ

初出:ハチマルヒーロー 2014年 02月号 vol.24(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1981年式トヨタ カローラ デラックス (全3記事)

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photo : AKIO HIRANO/平野 陽 

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